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撫でていた手を止めたAが悠仁の元へ歩み寄ろうとすると、伏黒が声を張り上げてそれを止めた。
パシッ、と手をつかんでくる伏黒。
その顔は、先ほどとは打って変わって血の気が引いていた。
「……………恵???」
きょとん、とAは伏黒の方へ振り返った。
Aの目に映る伏黒は、鋭い目をしてAをじっと見ている。
伏黒「ダメだ。………今の虎杖には近づくな」
「今の?????」
ぽかん、となってしまうA。意味がわからない。
クエスチョンマークを頭にたくさん浮かべるAの少し前にいる悠仁は、「伏黒、だから俺はなんともねぇって」と口を尖らせる。
そんな悠二を見て、伏黒はギリッ、と歯を噛み締めた。
伏黒「(______今喋ってんのが“呪物”か“虎杖”かもこっちは分かんねぇんだよ…!!)」
伏黒は左手の拳を握りしめる。
伏黒「(クソッ……!どうしたらいい!?)」
拳に力を込め、そう思考を巡らせていた。
そのときだった。
「______今、どういう状況?」
そんな声が、後ろから聞こえた。
伏黒「「!!」」
2人にとって聞き慣れたその声に同時に振り向く伏黒とA。
その視線の先にいたのは______
伏黒「「______五条先生!!」」
さらさらした上がった白髪、黒のアイマスク。
高身長であるその男は、「やぁ」と2人に向けて軽く手を上げた。
この男は、五条悟である。
五条「あ、Aじゃん。
怪我してる姿でもかわいいね結婚する???」
「遠慮しときます」
Aの姿を確認するやいなや結婚届とペンを取り出す五条にAは軽く苦笑いを浮かべて切り捨てる。
苦笑いというか引いているというか。
Aに拒否られた五条は、「ちぇ、ならいらないや」とその2つを消し去った。
というかどこから出したんだよそれ。
伏黒「………………」ギンッ
五条「おっと、そんな怖い顔しないでよ恵」
Aにハートを飛ばしたままの五条に刺さる、伏黒の鋭い視線。
五条は軽く笑いながら恵に顔を向けると、「お」と目をつけた。
五条「やー、ボロボロだね。
2年のみんなに見せよーっと」
そういうなりスマホを取り出し、パシャパシャと連写を繰り出す五条。
容赦ないフラッシュと撮られたくない気持ちから、伏黒は舌打ちをして腕で顔を背けた。
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亜麻 - 更新頑張ってください!応援してます! (2022年5月2日 16時) (レス) @page19 id: 3ecc151c1c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 面白いです!っと・・・またプスメラウィッチがいる!作者さん。こいつの言うこと聞かなくてもいいですよ。どこにでもいます。呪術廻戦のコメント欄で毎回おんなじコメントしてます!私は応援してますね(・∀・) (2022年2月14日 20時) (レス) id: fef02b0b38 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - かふぇもかさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援しています。楽しみにしています。 (2022年1月31日 10時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - かすみさん» わわわ!嬉しすぎて感激の嵐です…!ありがとうございます、作者なりに頑張ります!! (2022年1月21日 20時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - 少しずつの更新でもとてもとても嬉しいです!!ゆっくり、主様のペースで良いので頑張ってください!! (2022年1月20日 23時) (レス) @page18 id: e53abe021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇもか | 作成日時:2022年1月11日 7時