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どこか冷めた目でカルマがそう言った。
生徒たちの命が危なくても、きっとホテル側は完全にアッチ側。
ぶっちゃけホテル自体を警戒しておいた方がいいだろう。
そのとき。
「_____どーするんすか!?」
吉田が焦ったような声で叫んだ。
「このままじゃいっぱい死んじまう!!
殺されるためにこの島きたんじゃねえよ!!!」
ここに来たのは暗殺のため、遊ぶため。
なのにそのどれもができなかった挙句、しまいには死の境目。
そりゃあ怖いだろう。
冷や汗を垂らしながら焦った表情を浮かべる吉田に、「落ち着いて」と原が声をかけた。
「そんな簡単に死なない死なない。
じっくり対策考えてよ」
そう言って、布団から優しく笑いかけた。
「………っ、あぁ。
悪りぃな、原……」
その優しい言葉になんとか落ち着きを取り戻したらしい吉田が、今度はそう言った。
原はもう一度吉田に笑いかけると、「それから」とAにも声をかける。
「A。Aのせいなんかじゃないんだから、そんなに自分を追い詰めないで。
Aには笑っててもらわないと、私悲しいなぁ」
『…………!』
眉を下げて笑った、原の顔。
それを見たAはハッとしたような表情になってから…じわ、と目に涙を滲ませて。
『…………う、ん………っ』
涙をこぼしつつも、原の言う通り笑みを浮かべた。
……すると。
「………言う事聞くのも危険すぎんぜ」
寺坂が切羽詰まったような顔でそう言い、続けた。
「1番チビのヤツを連れて来いだぁ……?
このちんちくりん共だぞ!?
人質増やすようなもんだろ!!」
「『………;』」
頭を叩かれながらさりげなく罵倒され、Aの涙はいつのまにかどこかに消え去った。
「……第一よぉ、こんなやり方する奴らにムカついてしょうがねぇ。人のツレにまで手ェ出しやがって」
そう言って寺坂が親指を向けた先には、布団に寝込む狭間と村松の姿。
青筋を浮かべた寺坂の言葉に、狭間も村松も「ダッサいバカ」と笑っていた。
「要求なんざ全シカトだ!!
今すぐ全員都会の病院に運んで_____」
「賛成しないな」
怒りに満ち溢れた寺坂がダンッ!!と机を叩くと、ある者がその言葉を遮った。
声のした方を見ると、そこにはタブレットを持ってメガネをくいっと引き上げた竹林の姿が。
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かふぇもか(プロフ) - 猫もんさん» 変態と純粋がたくさんですね😺 (2023年4月8日 17時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
猫もん - 男子達…純情……(一部、違う人もいるが) (2023年4月7日 20時) (レス) @page49 id: 28e7d0c472 (このIDを非表示/違反報告)
猫もん - かふぇもかさん» 分かりました!なんか、戦闘シーンとかってどう書けばいいか分からないし困りますよね…これからも頑張ってください!! (2023年4月7日 7時) (レス) id: 28e7d0c472 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - 猫もんさん» その点については、本当に申し訳ないのですが多分そのお話は書かないと思います…私自身面倒なところは早く飛ばしたい、と思ってしまいまして…。読者の方々にはまたご迷惑をおかけします🙇🏻♀️ (2023年4月6日 21時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
猫もん - あぁぁ…もうちょっとで苦手な鷹岡が出てくるよ…… (2023年4月6日 19時) (レス) @page36 id: 28e7d0c472 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇもか | 作成日時:2023年4月2日 19時