【暗殺教室】E組の愛され天使ちゃん。Part２

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すると。





「忘れたのか？
この学校じゃ成績の悪いE組は、A組に逆らえないこと」





今度は黒縁メガネのもやもやした髪の毛が特徴的な、小山がそう言って来た。

すると、今度は奥田が言い返す。





「さっ、逆らえます！！」


「………なに？」


「私たち、各教科で2位を狙ってます。そうなったら、大きい顔なんてさせませんから、！！」





物静かで奥手な奥田。

そんな奥田がここまで反発したのは初めてで、Aは目をぱちくりさせる。





『愛美………』





「口答えするな生意気な女め！！
おまけにメガネなんてして芋臭い……

な、荒木」






同意を得たかったのか、小山が荒木に振り返る。

だがそれは自分にとっても小山にとってもブーメランということもあり、「お、おう……」とだけで強く言い返すことはできなかった。





すると、今度は_____






「_____ご覧、どんな掃き溜めにも鶴はいる。
学力も容姿もトップクラスなのに、どうしてこんなE組にいるのか……」





顔と声“だけは”良い榊原が、Aの背後に回り込んで顔を近づけ、その綺麗な髪を掬い上げていた。

自分の容姿には自信があるのだろう、甘い言葉を投げかけていく榊原。
そんな様子に全員がムカッと怒りマークを頭につけた。





「(さっさと離れろこのクズ男)」


「(Aが汚れる！！！！！)」





………と、全員がそう思っていたが。

榊原に絡まれている張本人のAはというと、見向きもせずカリカリとペン先を進めていた。





…………すると。







「_____いや、待てよ」






突如として、小山がそう声を上げた。

メガネのレンズをきらりと輝かせると、見定めするように全員を見ていく。





「神崎友希子、国語23位。
中村莉桜、英語11位。
磯貝悠馬、社会14位。
奥田愛美、理科17位。




……なるほど、新咲A以外も一概に学力がないとは言えないな。一教科だけ」






スキャンでもするようにそう言ってから、小山はコツンと奥田の頭を2回小突いて笑った。

と、それを聞いた荒木が「それじゃあこうしよう」と歩を進める。

そして、磯貝の肩にぽんと手を置いた。





「俺たちA組と君たちE組、5教科でより多く2位を取ったクラスが、負けた方になんでも命令できる。




ってのは？」



「！」






荒木のその言葉に渚が目をぱちくりさせていると、後ろに回り込んでくる人影。

それは、





「どーした、臆したか？」





瀬尾だった。

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