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#33 ページ33

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ダンッダンッ、とボールをつく音。


がんばれーと、みんなの応援。



そして





「っしゃあ!!!」




シュートを決めて一際大声をあげるあいつの声が響いた。






待ちに待った、というか、遂に来てしまった、一大イベント。




夏合宿に、やって参りました。



そして明日は、シゲの誕生日。





ホテルに着いて、目の前に広がる綺麗な海にみんなではしゃいで、今は備え付けの体育館でバスケのゲームをしてる。





シゲ、流星、柚子、濱ちゃん先輩が参加していたその試合を、女の子たちのガヤの中に混ざって見ていた。






「Aちゃん」


『あ、』


控えめに肩を叩かれ、ちょいちょいと手招きをしたのは淳太先輩。




『どうしたんですか?』


「ん?ちょっと、」




何やら笑みを浮かべる先輩と、体育館の隅に座った。





「あれからどう?仲直りしたん?」




そっか、先輩に会うのは花火大会の日以来だ。




『仲直り…っていうか、喧嘩ってほどじゃなかったんで』


「ふーん、じゃあ告った?」


『まだです、けど』




そう言うと一層ニマニマしだす先輩。


めんどくさくなる前に話を変えよう。




『ていうか、先輩バスケやらないんですか?試合出てるとこ見たことないですよ』



「俺はええねん。貴族やから」



『………じゃあなんでこのサークル入ったんですか』



「濱ちゃんに誘われてん。…あ、」



先輩は突然何かを思い出したように一瞬固まって、





「濱ちゃん、男前になったと思わん?」


『え、は…?』



パッとにっこり笑った唐突な先輩の言葉に、今度は私が固まってしまった。




『…前から男前だとは思いますけど』


「それ濱ちゃんに言ったれや、喜ぶで」




いったい淳太先輩は何が言いたいんだ。




『あの、せんぱ…』


「告白まがいのこと言われたんやって?」






その言葉に、あの時の濱ちゃん先輩が思い浮かぶ。





"ほんまはめっちゃ後悔したって言ったら、笑う?"





頼りなく笑って、

私の告白を断ったことを後悔したと言う、

濱ちゃん先輩の言葉を。





『…そうですけど、もう私は』


「分かっとるよ、俺も茶々入れて困らすつもりはないから」





そう言って先輩が優しく微笑んだのと、






「重岡くん!!」



悲鳴と共に叫ぶ女の子たちの声が聞こえたのは、同時だった。



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きしぽん(プロフ) - ななのんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!^^ 頑張りますー! (2016年9月26日 0時) (レス) id: a1a531b37a (このIDを非表示/違反報告)
きしぽん(プロフ) - 永瀬のあ。さん» コメントありがとうございます!他の作品も見ていただけるなんて!嬉しいです^^ お気遣いありがとうございます頑張ります! (2016年9月26日 0時) (レス) id: a1a531b37a (このIDを非表示/違反報告)
恋歌(プロフ) - きしぽんさん» なんかしげでもきゅんきゅんするし好きな人のこと考えるだけで胸が苦しくて仕方がない感じがしますけど笑 (2016年9月25日 18時) (レス) id: d377b51452 (このIDを非表示/違反報告)
ななのん(プロフ) - はじめまして!キュンキュンしながら読んでました!こういうストーリー好きです!続きが気になって仕方ないです!頑張って下さい!待ってます! (2016年9月25日 17時) (レス) id: ca276f073a (このIDを非表示/違反報告)
永瀬のあ。(プロフ) - コメント失礼します。初めてきしぽんさんの小説を見させていただきました。なんかお互いに恋を意識してる辺り、可愛いな、なんて思っちゃいました(笑)この機会に他の小説も拝見させていただきます!!お身体に気をつけて更新してくださいね。長文失礼しました!! (2016年9月25日 0時) (携帯から) (レス) id: 389b183b69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もも | 作成日時:2016年9月24日 23時

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