#32 D.S ページ32
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何故俺はここにおる?
俺の誕プレ買うから付き合え、と突然呼び出された。
訳分からん。なんで誕プレ買うのに本人付き合わすねん。
彼氏に似てアホなん?バカなん?
「重岡何欲しいー?ブラックサンダーとかでいい?」
『なんでもええですー』
こんな適当なことを言ってるくらいやから呼び出した理由は俺と一緒にプレゼントを選ぶことやない。
『なぁ、話したいことあるんやろ?柚子ちゃーん』
そう言うと、少し先を歩いていた彼女は、ピタッと止まって勢いよく振り返った。
「ちゃん付けされんの私のキャラじゃないからそろそろやめて」
『え、うっす…』
いや、急に当たり強ない?え?
「あ、プレゼントはAがいい?」
『は、はぁ!?何言っとんお前!』
「流星の誕プレにゴム入れたくせに!」
『ちょぉおい!声でかいわアホ!!なんで知ってんねん!あっもしかしてもう…!』
「使ってないわ!」
ため息をついた柚子は、「こんなくだらないこと言ってる場合じゃない」とキッと俺を睨んだ。
「Aのこと、早くなんとかしなさいよ」
『なんとかって、』
「好きなんでしょ?」
『う、まぁ…』
「じゃあ早く告れ」
『そんなん言われても、なぁ…?』
「なんで!」
もうじれったい!と頭を抱えだした。
告白はしたい。
でも、
もしただの友達としか見られてなかったら。
また濱ちゃんのこと好きになってもうてたら。
この関係が壊れてしまったら。
『怖い、ねん』
「はぁ?ヘタレ!アホ!」
『ほんまな、』
自分の情けなさに思わず渇いた笑いが込み上げる。
そんな俺を見て、柚子は少し大人しくなった。
「じっと見つめてキスくらいしてみれば?」
『それはお前らやろ』
「効果あったじゃん。案外いけるかもよ?」
『そんなん流星の顔面ありきやんけ…俺やったらビンタされるわ』
分かってんねん。
"友達"としてのニコイチから、
"恋人"としてのニコイチになるには、
分厚い壁をぶっ壊さなアカンことくらい。
いつまでも逃げてちゃアカンことくらい、分かってんねん。
『…俺からいかな、アカンよな』
「おぉ!」
柚子はニヤニヤしながら携帯にえらい速さで何かを打ち込み出した。
この野郎、きっと流星にメールでもしてるんやろ。
その流星がAのもとへ派遣されていたと知るのは、まだ先の話。
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きしぽん(プロフ) - ななのんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!^^ 頑張りますー! (2016年9月26日 0時) (レス) id: a1a531b37a (このIDを非表示/違反報告)
きしぽん(プロフ) - 永瀬のあ。さん» コメントありがとうございます!他の作品も見ていただけるなんて!嬉しいです^^ お気遣いありがとうございます頑張ります! (2016年9月26日 0時) (レス) id: a1a531b37a (このIDを非表示/違反報告)
恋歌(プロフ) - きしぽんさん» なんかしげでもきゅんきゅんするし好きな人のこと考えるだけで胸が苦しくて仕方がない感じがしますけど笑 (2016年9月25日 18時) (レス) id: d377b51452 (このIDを非表示/違反報告)
ななのん(プロフ) - はじめまして!キュンキュンしながら読んでました!こういうストーリー好きです!続きが気になって仕方ないです!頑張って下さい!待ってます! (2016年9月25日 17時) (レス) id: ca276f073a (このIDを非表示/違反報告)
永瀬のあ。(プロフ) - コメント失礼します。初めてきしぽんさんの小説を見させていただきました。なんかお互いに恋を意識してる辺り、可愛いな、なんて思っちゃいました(笑)この機会に他の小説も拝見させていただきます!!お身体に気をつけて更新してくださいね。長文失礼しました!! (2016年9月25日 0時) (携帯から) (レス) id: 389b183b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2016年9月24日 23時