平凡を望む天才少女【テニプリ】 (ページ9)

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7、私の正体ページ9

Aside

男子テニス部の部室にて

『なんでいたの？柳。』

全員振り切ったと思ったのに、せっかくちょっとだけ本気出し出したのに…

柳「…少しお前について調べさせてもらった。柊A、スポーツ界において非常に優秀な成績をおさめている。武道や体操、陸上や水泳などの数々の大会で優勝していて、女子テニスの全国大会での優勝経験もある。抜群の運動神経、そしてセンスの持ち主だ。
そこから推測するに、俺たちに追いかけられるとすればその運動神経を使って逃げるだろう。だから赤也の上を飛び越える可能性もあると考えてな。得意の武術で逃げられる可能性もあったが、そこは目立たないために逃げないとふんだのだ。」

長々と説明ご苦労さま。

……っていうか私の事調べたんだ。

柳「ちなみに勉学の方でもその才能を発揮し、全国模試では満点と堂々の1位に輝いている。その才能ゆえに『鬼才』とも呼ばれたらしい。しかしこれらの事は全て3年前までの事だ。それからはスポーツ界から姿を消し、全国模試では名前も見なくなった。どうだ？これは柊、お前の事で合っているか？」

ここまで調べられちゃね。

『そうだよ。私で合ってる。』

私の平凡ライフもこれで終わりかー

あと1年だったのになぁ。

『…ねぇ、なんか反応ないの？』

逆に怖いんだけど。

丸「いや、いきなりすぎてびっくりしてよぉ。」

まぁ、普通はそうなるか。

真「…という事は数々の武道の大会で優勝を果たしていた柊Aとはお前の事だったのか。」

『合ってる合ってる。』

真「し、しかし容姿が全くと言っていいほど違うでは無いか！俺も何度か見た事はあるが別人のようだぞ！」

あー、まぁ伊達眼鏡してるし髪もボサボサだしね。

『じゃあちょっと待ってて。』

「？」

私は自分の鞄から整髪料を取り出して結っている髪をほどいて付け始めた。

一応持っといたけど初めて使うんだよなー

使い方、合ってるのかな？

整髪料を付け終わると私はまた髪を結って伊達眼鏡を外しみんなの方を向いた。

『真田、あなたが見たのはこの姿でしょ。』

そう言うと皆は固まってしまった。

一部のものは頬を赤く染めて。

は？

どうしたの？

まぁいいや。

今のうちに逃げよっと。

私は男子テニス部の部室を後にした。