30、友達 ページ32
Aside
高田さんに連れて来られたのは校舎裏。
連れて来た高田さん曰く、人通りもなくてゆっくり話したいには最適な場所何だとか。
私達は校舎裏にあった階段に腰を下ろした。
高「えーと、まず自己紹介からかな。うちの名前は高田海穂。女バスの部長をしてるんだ。こないだは強引に勧誘してごめんね。」
『大丈夫。』
テニス部の勧誘(という名の脅し)に比べれば可愛いものだし。
高「この間の逃走劇見たんだけど、柊さんって凄い運動神経良いよね!それによく見たら、身体も華奢なのに筋肉がバランス良くついてるし。」
『あ、ありがとう…』
筋肉のバランスについて褒められたのは初めてだなぁ。
でもちょっと嬉しい。
『高田さんは身長高いよね。バスケではやっぱ身長がある方が有利だから羨ましい。何センチあるの?』
高「178ぐらいかな。」
178!?
『いいなぁー』
私、チビでは無いけど凄い身長高いって訳でもないんだよね…
『じゃあ高田さんはセンター?』
高「うん。」
おおー
高「柊さんはバスケやったことある?」
…あー
『一応、ちょっとだけ』
高「へぇー!何処のポジションだったの?」
『えっと、オールラウンダーかな?』
高「え!?オールラウンダー!?ホントに!?」
『うん、本当。』
私はポジションなしで色々動き回ってたからあってるはず…
高「オールラウンダーは凄いなぁー。」
『そ、それより!私は高田さんの話が聞きたいな。』
私は話を変えるために高田さんに話を振った。
高「うちの話かー…じゃあ__________」
その後、私達はチャイムがなるまで喋っていた。
高「色々お喋り出来て楽しかったよ。ありがとう!」
『こちらこそ。』
高田さんとは話も合うし。
高「じゃあ今度また、一緒に話してくれると嬉しいな。」
一緒に話すって友達のする事では?
『…一緒に話すって友達のする事じゃないの?』
そう聞き返すと高田さんはキョトンとした顔をして笑顔で言った。
高「もううちらは友達だよ。だからこれからよろしくね!」
友達か…
なんかちょっと照れるな…
でも少し嬉しい。
『よろしくね。高田さん』
そう言うと高田さんは首を横に振った。
あれ?
なんかダメだった?
高「うちの事は海穂って呼んでよ!うちもAって呼びたい!」
そう言われても嫌な気持ちにはならなかった。
『いいよ。よろしくね、海穂。』
柊A。
中学校生活初の友達が出来ました。
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作者名:澪音 | 作成日時:2021年2月21日 18時