平凡を望む天才少女【テニプリ】 (ページ30)

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28、終止符ページ30

Aside

朝練が終わったら私はまた、部員たちに囲まれた。

色々質問されたりさっきと同じで握手を求められたりとそれはもう大変だった…

おそらく、いや確実に教室でもこの反応が返ってくると私は確信した。

しかし私はいつもつけている伊達眼鏡を今日は持ってきていなかった。

だから私はたまたま持っていたマスクをつけ、帽子を被ってから教室に向かう事にした。

うん、これなら大丈夫だろう。

部室の扉を開けるとそこには丸井と仁王がいた。

え、なんでいんの？

いっつも先に教室行ってんじゃん。

丸「お、来たきた。やっぱ仁王の言った通りだったな。」

仁王の言った通り？

どういうこと？

仁「お前さんなら朝目立った事を反省して何か目立たない為の工夫でもしてくると思ってのぉー。」

予想されてたって事ね。

『で？工夫したらダメな理由なんてあるの？』

仁「工夫されたら面白くないじゃろ？」

ん？

面白くない？

って事はアンタら…

『私が目立って、それを嫌がってる姿を見て楽しんでるって事だよね？』

丸「おう！」

いや、元気よく言う事じゃないから。

丸「って事で外せ！」

『嫌だ。……あ！ちょっと!?』

私はいつの間にか仁王に帽子を取られ、その隙に丸井にマスクも取られた。

仁「返して欲しいなら取ってみんしゃい。」

そう言うと2人は校舎へ向かって走って行った。

『くっそ！』

私は部室に鍵をかけて急いで2人を追いかけて行った。

『…よし！捕まえた!!』

私が2人を捕まえる事が出来たのは3-Bの教室前だった。

普通ならこんなに手こずらないのだが、何せ登校時間とこ被っているこの時間帯。

そして鍵をかけてからというハンデがあった。

だから懸命に人をかき分けながら追いかけた結果、ここまで来てしまったのだ。

『さぁ、早く返してもらおうか。』

私は2人に向かって言った。

丸「残念だけどもう必要ないと思うぜ。」

仁「プリッ。」

必要ないってどういう…

ん？

3-B？

ここ3-Bの教室前だよね？

って事は…

私は教室の入り口に目を向けた。

そして、そこにはたくさんのクラスメイトが。

あ、今度こそ終わった…

この日、私の平凡な日常生活に終止符が打たれた。