19、隠し事 ページ21
Aside
テニス部のマネージャーとなってから1ヶ月。
いやーこうなるとは考えてなかった訳じゃないんだよね。
考えてなかった訳じゃないんだけどね。
「柊さん、放課後にさー屋上来てくんない?」
本当に「呼び出し」ってやつ?
くらうとは思わなかったよ。
しかも全然知らない人から。
『分かった。』
一応行ってみるけど、多分“あの時”みたいなやつだろう。
…嫌だな。
でも行かなきゃ。
行かなきゃ周りの人が巻き込まれる…
私は暗い気持ちで教室に入って行った。
仁王side
おかしい。
今日の柊はおかしいぜよ。
テンションが低いのはいつもの事だが、それを更に下回るような絶望的なテンションの低さ。
こんな柊は見た事がない。
俺は昼休みに直接聞いてみることにした。
仁「柊。何かあったんか?」
『…別に。何もないよ。』
仁「嘘じゃろ。」
『!』
いつもの柊なら作り笑いなどせんからな。
仁「何かあったんじゃろ?答えてみんしゃい。」
『だから何でもないって。』
仁「何もない訳ないじゃろ。」
『何もないって言ってんじゃん!!』
俺は驚いた。
今までに柊が大声を出すなんて事はなかったからだ。
丸「お、おい。どうしたんだよ?」
前の席の丸井も驚いたようだ。
『何でもない。…仁王。ごめん。』
柊はそう言って教室から出ていった。
丸「柊どうしたろうな、いきなり。」
仁「…丸井。テニス部のヤツらに屋上に集まるように言ってくれんか。」
丸「いいけどよ…何で集めるんだ?っておい!仁王!」
俺はすぐに教室を出て屋上に向かった。
屋上についた途端に俺のスマホが振動した。
何かと思い見てみると柊からテニス部R陣のグループLINEに向けてのメッセージだった。
こないだ無理矢理つくったものだ。
内容は『今日の部活に遅れる』というものだった。
なんで委員会にも所属していない柊が…
!まさか…
--------キリトリ線--------
モはモブのモです。
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作者名:澪音 | 作成日時:2021年2月21日 18時