9、授業後の嵐 ページ11
Aside
「キーンコーンカーンコーン」
4時間目の授業が終わった。
私は弁当とお菓子の入ったバックを持って教室を出た。
女1「あ、柊さんちょっと待って！」
朝話しかけてきた子が来たけど私は無視した。
どうせまた勧誘だし。
廊下には数人の知らない人が廊下をふさぐように立っていた。
早。
多分A組とかC組の人だろう。
女3「柊さん、ぜひうちのバレー部に！」
女4「いや、新体操部に…って、え!?」
驚くのも無理はない。
私は昨日丸井と仁王にやったようにその人たちの上を越えたからだ。
初めて見たら驚くだろうしね。
そのまま走っていたらまた知らない人が出てきた。
女5「さっきの人のようにはいかないわよ！柊さん、観念して水泳部に入りなさい！」
今度は先程のようには行かなさそうだ。
でも今度は助走がついてる。
私は助走の勢いを使って大きくジャンプし、その人の頭上を越えた。
やー、本当にこの学校の天井高くて良かったわ。
そして着地するとまたすぐに走り出した。
そして約10分後。
私はまだ校内を走り回っていた。
意外としぶとい…
体力的には全然大丈夫だけどお腹の方が限界に達しそう！
そんな時に屋上の扉が見えた。
屋上に行けば見つからないだろう。
そう思って扉を開いた。
私はあまりの空腹に忘れていたのだ。
屋上では男子テニス部が昼食をとっていることに…
『…あ。』
扉を開いた時にはもう遅かった。
追っ手も来ている。
私は慌てて扉を閉めた。
こりゃつんだな。
私。
10分間の努力はなんだったのだろう。
10秒前の自分を攻めたくなった。
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作者名：澪音 | 作成日時：2021年2月21日 18時
