#23 ページ26
「これは鍵探しの一貫です。部屋のものを出し惜しみしないでいただきたいものです」
「おいおい、だからって銃を出さなくてもいいだろ...」
智樹が蘭の様子を見兼ねてそういうと、蘭はバツが悪そうにした。蘭はこの晶が苦手だ。二重人格というややこしい特性を差別するわけではないが、どうも付き合い難い。今の晶に言ったこと話したこと全てが、気性の荒い晶には通用しない。部屋を捜索している間に、もう一方の晶になったらどうか。きっと部屋を荒らされていると勘違いし、そこ等じゅうにちらばった包丁や何かを動かし始める。異形化はできないものの、動かす能力はまだ残っているはずだ。
「こわいこわい、蘭君こわい。けど僕を殺すのはきっとキミだよ...!!!なんだかわくわくするなあ！！僕のこと嫌いでしょ？ごめんねごめんね、でも殺さないで...？ん？時が来たら殺していいけど殺さないで」
「わけがわかりませんね」
そういうところですよ、とぼそり。蘭が冷たい目で晶を一瞥すると、作業にとりかかった。
机の上には、折れた鉛筆が２，３本。ノートが高く積みあがり、摩天楼を作っている。その摩天楼を眺め見ることができる机の中心には、開かれたノートがあった。まだ新しいページで、一文字「あ」と書かれている。
「あ？」
「あああああああああああああああああああああああああああああ」
晶が叫んだ。ノートの文字を復唱しただけなのに、それをコピーアンドペーストを何回も繰り返し狂気になっていた。晶は口を押さえ死への呪文ひたすらつぶやく。するとそこに十夜がやってきて、どうしたんだと声をかけた。
「十夜くん僕もうだめだこれは見られたらお終いのデスノート、日々つらつらと書いてきた。僕の楽しいおかしい狂った日記。僕以外の人が見たところできっと意味がわからないし、日付さえもろくに書いてないんだ突拍子もないことをだらだらだと。お願い見ないでお願いこれほどまでに死にたいと思ったことは無い思いっ切り一突きやってくれないか」
「わかったよ、そんなに嫌なら見ないよ」
昌の命をかけたお願いに十夜は快く笑顔で答えた。十夜くんすき...とだけ昌がつぶやくと、嬉しそうに倒れ込んだ。
「おーい蘭。それ読んじゃダメだからな」
「...」
倒れ込んだ昌をそっと抱き抱えた十夜が蘭にそう言うと、蘭は静かにノートを手に取った。すると十夜に向けて目を合わせ１回首を縦に降った。
「きょうもまたゆきじさ」
「ああああああああああああああああああああ」
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ハンス(プロフ) - 錯乱懋さん» この度は当作品を閲覧いただき、また、激励の言葉をありがとうございます...!!その言葉が創作の糧になります!!これからもよろしくお願いします。 (2017年8月3日 23時) (
レス) id: c8c85e524e (このIDを非表示/違反報告)
錯乱懋(プロフ) - 世界観ものすごく好みです、更新頑張ってください (2017年8月3日 23時) (レス) id: 61413b54f8 (このIDを非表示/違反報告)
ハンス(プロフ) - 瑞絋さん» 暇を持て余した愚作にございます...誤字脱字ないようきちんと推敲いたします。日々精進していけるよう努めて行きたいと思います。これからもどうかよろしくお願い致します!!!! (2017年3月20日 16時) (レス) id: 53232f222d (このIDを非表示/違反報告)
瑞絋(プロフ) - ハンスさん» 一日にこんなに沢山かけるの凄いと思います、沢山書いてると誤字は必ず出てきますし仕方ないですよ！これからも頑張ってください、応援してます！ (2017年3月20日 16時) (レス) id: 6e54a0adb9 (このIDを非表示/違反報告)
ハンス(プロフ) - 瑞絋さん» 参加させていただきました。ハンスト申しますハンスと申します。ご一読、ご指摘いただき誠にありがとうございます。誤字!!大変申し訳ありません。私の確認不足です。修正しておきます。 (2017年3月20日 16時) (レス) id: c8c85e524e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハンス | 作成日時：2017年3月18日 18時
