#17 ページ18
それじゃあ結局どっちにいくという話に戻る。ここは公平にジャンケンしようということになった。勝った人が右か左か決めるということだ。1人でいた少年達は久々のじゃんけんらしく、グーチョキパーでさえも多少手の出し方が曖昧になっていた。
早速拳を突き出す。気合いは十分だ。
「いざじんじょうに」
「しょうぶ!!」
いや待て、と冷静に智樹は止めに入る。まあそんな決闘の合図もあるが、ジャンケンの開始は最初はグーだろと説明する。少年は顔を見合わせあーとぼんやり口を開ける。よし、と何事も無かったかのようにまた拳を出してじゃんけんをはじめた。
気を取り直して行なわれたじゃんけんは3回ほどグーチョキパーのあいこが続き、４回目にしてやっと勝負がついた。蘭がチョキで一人勝ちを果たした。柄にもなく小さくガッツポーズをとると、すかさず右に行くと言い張った。
三人は横並びになって右奥の廊下へと歩き出す。さっきは自分が守るだとか言っていた十夜だが、薄ら冷や汗をかいていて知らないところに恐れをなしたようだ。
少し歩くとすぐ一つ目の扉が見つかる。左右両方共に扉がある。一つずつ鍵を入れて確かめる。左側は鍵が合わなかった。智樹が右側の鍵穴に鍵を差し込む。捻り回すとカチャと音がした。茶色いリボンをつけたこの鍵はこの扉のものであった。ほっと胸をなで下ろすと、智樹は十夜と出会った時のことを思い出した。
もしかしたら少年がいて攻撃をしてくるかもしれない。即座に少年達を庇い構える。ドアノブに手を掛ける。ゆっくり引くとそこには少年がいた。
「はあ、誰なの、本当に、はあ、ただでさえずっと引きこもってんのに人とかと喋れないってまじで、ムリムリ、はあーほんとやめてよね、あー死ね死ね、自分なんて死んじゃえ」
少年はぼそぼそ呟きながら机に向かってだるそうに書き物をしていた。背中を向けて何かを言っている。智樹たちは相手が気づいていないと思い込み、部屋に入った。なるべく物音立てないように恐る恐る足を踏み入れる。しかし蘭の大和魂はそれを許すことが出来なかった。
「他人の部屋に入る時は、一言何か言いましょう」
その言葉にこの部屋の主は振り向き、こっちをじろりと見つめた。軽く頭を下げるとまた机に向かった。
「あ、お邪魔してます」
「はいはい、わかってますよ、なにしにきたかしらないけど僕殺しに来たんでしょ知ってる知ってる。なんならいっそ不意打ちしてくれりゃよかったのにさ、はあ」
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ハンス(プロフ) - 錯乱懋さん» この度は当作品を閲覧いただき、また、激励の言葉をありがとうございます...!!その言葉が創作の糧になります!!これからもよろしくお願いします。 (2017年8月3日 23時) (
レス) id: c8c85e524e (このIDを非表示/違反報告)
錯乱懋(プロフ) - 世界観ものすごく好みです、更新頑張ってください (2017年8月3日 23時) (レス) id: 61413b54f8 (このIDを非表示/違反報告)
ハンス(プロフ) - 瑞絋さん» 暇を持て余した愚作にございます...誤字脱字ないようきちんと推敲いたします。日々精進していけるよう努めて行きたいと思います。これからもどうかよろしくお願い致します!!!! (2017年3月20日 16時) (レス) id: 53232f222d (このIDを非表示/違反報告)
瑞絋(プロフ) - ハンスさん» 一日にこんなに沢山かけるの凄いと思います、沢山書いてると誤字は必ず出てきますし仕方ないですよ！これからも頑張ってください、応援してます！ (2017年3月20日 16時) (レス) id: 6e54a0adb9 (このIDを非表示/違反報告)
ハンス(プロフ) - 瑞絋さん» 参加させていただきました。ハンスト申しますハンスと申します。ご一読、ご指摘いただき誠にありがとうございます。誤字!!大変申し訳ありません。私の確認不足です。修正しておきます。 (2017年3月20日 16時) (レス) id: c8c85e524e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハンス | 作成日時：2017年3月18日 18時
