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*Hokuto side
駅から十数分という限られた時間を殆ど無駄にした
こういう時ジェシーだったら
“どんなこと話したの？”だの“俺のことは話した？”だの
会った瞬間にスムーズに話題にするんだろうけど
とてもじゃないけど俺はそんなコミュ力は持ち合わせていなくて
悶々と自分の中で拗らせた結果
ようやっと口を割ったのは彼女の家まであと数分に迫った頃
『…あの、さ』
「…うん？」
『何、話したの？樹と』
ほーら、Aさん真顔になっちゃって
変な感じになっちゃった
歩くペースまでゆっくりになっきちゃったし
聞かなきゃよかった
「こんなこと言っていいのかな、」
なに二人ってそんなに親密な仲になってるわけ？
だとしたら今の松村のポジションはかなり痛い
『…こんなこと、って？』
聞きたい、
けど怖い
…けど聞きたい
というか、聞いておきたい
いや、聞いたところで俺はどうすれば良いかなんて分かんないけど
「あの、私がこんなこと言ってたっていうのは、内緒ね？」
『え、まぁ…うん、』
あー怖いこわいコワイ
無意識に生唾を飲んでいた
「なんかね、その、
緊張して、田中さんと何話したのかよく覚えてないの」
『…はぇ？』
全く予想外の回答に自分の喉から素っ頓狂な声が出た
「田中さん怒ったりするタイプ？だったら本当に言わないでね？」
心配そうな面持ちのAさんと
数日後に仕事で会う樹の顔が浮かんできて
段々と今度は笑いが込み上げてくる
『ぶっ…んはは、』
「え、ちょっ…北斗くん、」
『知ってる？樹ってさ、元田舎のヤンキーなんだよ』
「うそ…え、どうしよう、」
堪えきれずに吹き出せば
更に焦り始めた彼女に意地悪心がひょっこり
俺という人間はこんな時に
つくづく悪い奴だという自覚はある
けど、どうしても
樹に少し先を行かれたことが悔しくて
『ごめんねAさん、嘘』
「ねぇ、北斗くん、！」
ガキかよこいつ、なんて思われるだろうか
『地元田舎なのは本当だけどね』
「もう、心臓冷たくなった」
『ごめんごめん、だってさ』
「だって、なんですか」
だって、俺も同じなんだもの
『俺も座っていたいタイプなのよ、特等席に』
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つかさ(プロフ) - りんさん» お返事遅くなりすみません。いつもお読み頂きありがとうございます！ (2023年1月12日 2時) (
レス) id: 0c34a2e1f9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 久々更新嬉しいです！！また続き待ってます🥹 (2023年1月3日 23時) (レス) id: 480bf35fa8 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - nanamisato73さん» お読みいただきありがとうございます^^偶然の出会い、嬉しいです。私も割とこんな性格なので同じと思ってくれる方がいると嬉しくなります。更新遅めですが気長に待っていただけると幸いです！ (2022年5月21日 20時) (レス) id: 06d07b2f00 (このIDを非表示/違反報告)
nanamisato73(プロフ) - 初めまして、主さんが書く主人公の人間性？思考が、自分そのままで一瞬で読み終わってしまいました。夢の中であっても理解されている気がして嬉しかったです。美味しそうなタイトルなので開いてみてまさに偶然の出会いすぎました。この後の展開が楽しみです！ (2022年5月21日 10時) (レス) @page25 id: 29f3f3b2e7 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - りんさん» お読みいただきありがとうございます＾＾え〜うれしいです…更新遅いですが待っててくださると幸いです。 (2022年3月13日 23時) (レス) id: 06d07b2f00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つかさ | 作成日時：2022年2月23日 16時
