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*Hokuto side
身一つで外に出れば
まだそれほど夜が深くないことに気が付く
人通りもまだあるし街並みは煌々としていて
唯一頭を覆えるパーカーのフードを深く被って駅に向かって走った
ものの数分でさらに明るい駅に着き見回せば
言った通りの明るいところ
ではなくて
そこから少し離れた壁に寄りかかったその姿は
仕事の時とは違った他所行きの服を着ていて
心臓がひとつ変な拍を刻んだ気がしなくもない
『なぁんでよ、明るいところって、言ったでしょう』
思ったより息が切れてる
格好が全然つかない
「わっ北斗くん、わかんなかった」
フード被ってて、パーカービリビリだからって
お婆ちゃんみたいなことを言い出すんだから笑っちゃう
『ビリビリって。お洒落と呼んでよ』
「はは、ごめん。でも、なんで？」
『なんでって。あーの、まぁ、あれよ。
俺がタクシー、降ろさせちゃったじゃない』
「え、そんなことで走ってきてくれたの？」
『そう。けどだめね、息が上がっちゃって』
本当は色々と焦ったから
とは極力言いたくない
汗で顔にへばりついた髪を掻き分けるとまた目が合う
「あれ…髪、茶色？」
『あぁ、よく気づいたね』
「黒髪しか見たことなかったから」
『確かに。まぁ、さ。色々あって』
「、そっか」
ちょっと新鮮、そう言って外された視線が
一瞬愁を帯びた様に見えたのは気のせいか
「あの、北斗くん」
『ん？どしたの？』
「お水買ってきてもいいかな」
『あ、うん。てか俺買ってくる』
「え、いいよいいよ」
『よろけて転んだりしたら危ないから。ちょっと待ってて』
すぐそこのベンチに彼女を座らせ斜向かいのコンビニに駆け込む
今日ほどスマホに入れた電子マネーに感謝する日はなかろう
ぱぱっと支払いを済ませて彼女の元に戻ると
背筋をのばしてふわふわと笑いながら電話をするその姿に
治っていたはずの、沸々としたあの感情が
またしても俺の腹の中を渦巻き始める
俺に気づいた彼女は
「そろそろ切りますね。おやすみなさい」と
平然と通話を終わらせた
『…樹？』
「うん。無事帰った？って」
『そう、』
「お水、もらってもいい？」
『あぁ、はい』
「ありがとう」
あからさまに口数が減った俺にいつもの口調で話し続けるAさん
酒のせいなのか否か、なんてことは考えたくないけど
思わず顔を歪ませたくなった
親友に向ける態度じゃない事は分かっているのに
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つかさ(プロフ) - りんさん» お返事遅くなりすみません。いつもお読み頂きありがとうございます！ (2023年1月12日 2時) (
レス) id: 0c34a2e1f9 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 久々更新嬉しいです！！また続き待ってます🥹 (2023年1月3日 23時) (レス) id: 480bf35fa8 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - nanamisato73さん» お読みいただきありがとうございます^^偶然の出会い、嬉しいです。私も割とこんな性格なので同じと思ってくれる方がいると嬉しくなります。更新遅めですが気長に待っていただけると幸いです！ (2022年5月21日 20時) (レス) id: 06d07b2f00 (このIDを非表示/違反報告)
nanamisato73(プロフ) - 初めまして、主さんが書く主人公の人間性？思考が、自分そのままで一瞬で読み終わってしまいました。夢の中であっても理解されている気がして嬉しかったです。美味しそうなタイトルなので開いてみてまさに偶然の出会いすぎました。この後の展開が楽しみです！ (2022年5月21日 10時) (レス) @page25 id: 29f3f3b2e7 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - りんさん» お読みいただきありがとうございます＾＾え〜うれしいです…更新遅いですが待っててくださると幸いです。 (2022年3月13日 23時) (レス) id: 06d07b2f00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つかさ | 作成日時：2022年2月23日 16時
