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note 688 ページ39

***







「…」




泣きすぎたせいで声が出にくくなった。




マ「ほら」


「…」




結局あの場には居れないから、
佐野くんの家に連れてこられた。


冷たい飲み物を渡されるけど、
私は飲まなかった。




マ「…」


「…」




顔も殴られたから頬っぺが腫れてる。
お母さんになんて言われるかな。




「…ねぇ」


マ「?」


「用事あるって…言ってたよね」


マ「…うん」


「…行かないの」


マ「…ごめん、あれ嘘…」


「!!」


マ「ホントは何も用事ない…」


「っ…私と、居るの…鬱陶しかったってこと?」


マ「違う」


「…もういい」


マ「!」


「聞きたくない」


マ「A…」


「…」


マ「…」


「…私…」


マ「…」


「…私、佐野くんのこと、好きだよ」


マ「えっ?」


「…ちゃんと、好きだよ」


マ「っ!」


「でも、今はもう…無理…」


マ「えっ…A…」


「怖い…怖い怖い…怖い…」


マ「!!」


「っ…」




さっきのことを思い出すと震えが止まらない。




「…」


マ「…はぁ」


「…」


マ「…A」


「なに」


マ「ごめん」


「もういい」


マ「俺もAが好きだ」


「知ってる」


マ「…本気なんだって」


「じゃあ、なんでバイバイしたの」


マ「…」


「連絡くれなかったの」


マ「…」


「ほんとに私の事、好きじゃないよね」


マ「本気だって」


「じゃあ神社で言ってた話は!?」


マ「!」


「っ…」


マ「…あれも、全部嘘」


「嘘…?なんでそんな嘘つくの?」


マ「…それは」


「嘘ついてまでも、なにか成し遂げたかったなら…ごめんだけど、私今回の件はホントに許せない」


マ「!!」


「大好きな人にそんなことされて…あんな目に遭って…どうやって、嘘だったって…受け入れなきゃいけないの…!」


マ「A…!」


「私佐野くんが好きって言ったじゃんかッ!!」


マ「っ…」


「なんで、そんなことするの…ねぇ…なんで…」




また涙が止まらない。
ボロボロと溢れ出る。




「私…彼女じゃないから…?」

















***

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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年3月26日 3時

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