𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦309 ページ10
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マジもんの緊急事態だ。
「ん、せんく…」
千「逃げんな」
なんつうか…こんなはずじゃ無かったって話だ。
俺が1番驚いてるわ。
「はぁっ」
千「…」
いや今日マジで終わってんな俺。
ぜんっぜん歯止め効かねぇわ、
むしろコイツに煽られてヒートアップしてねぇか。
「ン〜舌取れちゃう…」
千「うるせぇから食ってやるよ」
「だめぇっ」
あ"ー無理だ。
可愛過ぎんだろコイツ。
「んぁぁ…」
千「…」
普通にしてるだけでもコイツの体がさっきからビクビク震えてやがる。アホほどお綺麗な目にゃ薄ら涙溜まってんじゃねぇか。
「っ…」
千「ククク」
「…舌、取れてない…?」
千「ついてるわばーか」
「よかったぁ」
千「おいまだ終わってねぇぞ」
「へ?」
アホみてぇに素っ頓狂な顔と声しやがるコイツを
俺はラボカーの台の上に乗せて座らせた。
ちょうど目線が同じ位置になんだよな。
当の本人は「ん?」って顔して俺をじっと見てくる。
「なぁに?」
千「…」
コイツいちいち動作付けねぇと死ぬ病気か何かなのかっつうくらいキョトンとする時首傾げたり手動かしてくんな。
ムカつくレベルで可愛いからやめろそれ。
「ひゃっ…!」
千「静かにしろ」
「だ、って…くすぐったい」
テメーの膝に手着いただけだぞ。
どんだけ敏感な体してんだ。
千「つかテメーぜんっぜん毛生えてなくね」
「んなぁッ!千空そんなとこまで見てるのえっち!デリカシー無い!」
千「あったら余計言わねぇだろ…」
言いたくなるほどテメーはツルピカお猿体現してんだわ。
「私元々毛薄いの!それに医療脱毛完了済み女だからね!生えないのもう!」
千「は?ガキのくせに脱毛通ってたのかよ」
「そうだよ小学生の時から」
千「意味分かんねぇマセガキだな」
「だって可愛くしてたら…っ」
コイツは言葉の途中でハッとしたように口を噤んで。
千「ん?」
「…なんでもない」
罰悪そうな顔した挙句言うのを辞めた。
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年9月3日 21時