𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦344 ページ45
***
次の日。
目を覚ますと既に彼は居なかった。
でもご丁寧に布団かけてくれていた。
朝からちょっとだけ優しさを感じて幸せだった。
「ンー！はぁ…よし、頑張ろう！」
早速起きて身支度を始めた。
「！」
寝巻きのワンピースから少しだけ彼の匂いがした。
それだけでも嬉しくなっちゃう。
なんか今日は朝から気分良いから、
いつもより気合いを入れて行こうと決意した。
「あれ…何コレ？」
服を着替えてる最中に気付いた。
よく見たら首の横、耳に近い所に赤い痣が出来ていた。
「…あれ…？」
よくみたら胸元にもある。
痒くないけどコレって…。
「蚊だ…！どうしよう蚊に狙われてる」
えっ、蚊取り線香ってどうやって作るんだっけ！？
確か原料除虫菊だった気がするけど、ずっと既製品に頼って生きてきたから自作なんてしたことないよ。
でも前回のマリーゴールドさんに比べたら、
比較的見つけやすい花ではあるから…。
うーん…今日は虫除け対策に時間費やそうかな。
みんなもあったらきっと便利だと思うし！
仁「Aー！居るかい？」
「あっ！ニッキーおはよう！」
仁「え！？ごめん着替え中だったのかい！？」
「そうだけど大丈夫だよ〜」
テントにニッキーが来てくれた。
呼びに来てくれたのかな？でも私の着替えてるとこ見て焦らせちゃったみたい。
仁「あ、ありがとね！なんか朝から皆して杠とカセキが作ったドーム見に行こうって話になってたから一緒に行こうと思ってさ」
「ドーム？」
仁「そうそう！なんかよく分かんないけど凄いんだよ」
「私も見たい！急いで準備するね！」
仁「ゆっくりで良いよ！」
「ありがとう！」
とは言うもののニッキーを待たせるわけにはいかないので、とにかく急いで準備した。
「できた！行こう！」
仁「はやっ！」
「無駄に器用なので」
仁「無駄って笑」
「とにかく早く行こう！」
仁「ちょ、あんた朝ごはん食べてないだろ！？」
「あとで食べる！」
仁「ほんとかい。ちゃんと食べないとまた千空にガミガミ言われるよ」
「食べるってー！約束する！」
仁「ハハッ、分かった分かった。そんじゃ先に行こうか」
「うん！」
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年9月3日 21時
