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𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦303 ページ4

***







「…」



結局松風さんと仲良くなれなかった。
その事に少し落ち込んで凹んでいると声をかけられた。



羽「A、難しい顔してどうかしたの?」

「羽京さん…」

羽「何かあった?」

「ちょっとだけ…」

羽「僕に話せそうな内容?」

「…」



コクっと頷くと羽京さんはニッコリ笑って頭を撫でてくれた。



「松風さん、私の事苦手みたいで」

羽「え、そうなの?」

「主に千空の印象操作と銀狼の余計な一言のせいです」

羽「あー、彼そういうの鵜呑みにしそうなタイプだしね」

「私は仲良くなりたかっただけなのに…」

羽「ふふ。頑張ってて偉いねAは」

「偉くないです」

羽「まぁでもアレかな。僕が思うに千空も銀狼も敢えてそんな事言ったんじゃないかな」

「えっ?」

羽「だってこんなに可愛いAが取られちゃったら困るからね。千空なんて特にね」

「…」



そう言うと羽京さんは私の背中に手を添えた。



羽「もちろん僕だってチャンスがあれば良いなって思ってるからさ」

「な…え…?」

羽「ふふっ。Aが思ってる以上にみんなAのこと好きだと思うよ」

「っ…ほ、ほんとですか…?」

羽「うん。僕が保証するよ」



羽京さんの言葉にはドキッとしたけど、それ以上にみんなが私を嫌いじゃないって事が嬉しかった。



「嬉しい…!」

羽「(あ〜可愛いなぁホント)」

「私もこの船のちゃんとした仲間ですか?」

羽「うん、Aは僕らの大切な仲間だよ」

「はっ…!!」



羽京さんにそう言われると信憑性しかない!!
もうその気になっちゃうよ私、
でも信じる選択肢以外考えられない。



「私、みんなのためにもっと頑張ります!」

羽「あははっ!そんなに力まなくても良いんだよ。Aのペースで頑張ろうね」

「!はいっ」

羽「(可愛すぎるんだけど…)」

「ありがとうございます羽京さん」

羽「うん。何かあったら僕にも頼ってね」

「はい!」



今朝の事で頭いっぱいだったし松風さんともあんな感じだったから悶々してたけど、羽京さんのおかげで少し気が楽になれた。








***

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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年9月3日 21時

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