𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦325 ページ26
***
千「おーいバカ女ー来たぞー」
「！」
さっき着ていた服を処分している所に彼が迎えに来てくれた。
「千空！」
千「ハ…？何だその服」
彼に抱き着くと真っ先に服の指摘を受ける。
「杠ちゃんに前持ってた服全部処分された」
千「あ"？！」
「そしたら置き手紙とこの服置いてあったの」
千「(杠のヤロー…毎回コソコソこんなモン作りやがって…！)」
「ね、可愛い？」
千「NG要素盛り込まれ過ぎて話になんねぇわ…」
「ンー！可愛いって聞いてるの！」
千「あーカワイーカワイー」
「棒読みじゃんバカ」
千「うるせぇ」
よほどこの服が気に入らなかった＆これ以外に着るものが無くなった事実に彼は頭を抱えていた。
こういうことに関しては杠ちゃん一枚上手だよね。
千「(つーかこれ完全にアウトだろ…どんだけ乳強調されてんだふざけんな！！)」
「んわっ！」
いきなり羽織っていたカーディガンに無理矢理留め具を付けられ前側が開かないように留められた。
これなら確かに上はブカブカな服着てるようにしか見えないけど…。
千「(脚！だからこういう服着せたくねぇんだっつうの…！)」
「…ふふ」
彼が必死に隠そうとしてくれて何か考えてる顔が真剣過ぎて思わず笑ってしまう。でも大事にされてるんだなって思うと胸が高鳴る。
千「ハァダメだ…やっぱ杠に抗議してくるわ」
「え〜」
千「え〜じゃねぇわバカ女。テメーも来い」
「はぁいっ」
彼に手を引かれながら拠点の洞窟を抜け出す。
本当に私の事になると彼って…。
千「あ、おい」
「ん？」
千「テメーむやみやたらに司んとこ行くなよ」
「え、なんっ…」
千「…」
「！あ、あぁ…そういえば…」
彼が分かんだろって顔して来たから思い出したけど、
そういえば司くん私の事好きなんだっけ。
本当に衝撃過ぎてびっくりしちゃう。
千「用あんなら絶対俺同伴にしろ」
「うん、そうする！」
千「ン」
彼ってばもしかしてヤキモチ妬いてくれてるのかな？
可愛すぎる。でも世界一大好きなのはあなただけだよ。
千「(あ"ー嫌な予感しかしねぇー！！)」
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年9月3日 21時
