𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦318 ページ19
***
それからみんな早速司くんを復活させるために滝へと向かった。
私は行っちゃいけないの分かってたから、
拠点でお留守番する事に。
彼に留守番を直談判したら、
悪ぃなって言ってきたけど全然何も悪くないよ。
「…帰って来たら千空の傷痕だけでも治してあげよう…」
彼には石化光線の力使っちゃダメって言われたけど、
私の事守りながらイバラと戦ってくれたんだもん。
てかなんで私気付かなかったんだろ。
ホント自分の事しか考えてなかった。
それなのに彼はずっと何でもない顔で
私のわがまま聞いてくれてた。
絶対痛かったよね。
「はぁぁ」
彼女失格過ぎる。
でもやると決めたらやらなきゃ。
復活液も今のうちに盗んで来よう。
「…ねぇ聞こえる？」
そしてアレとも話さなきゃ。
『…』
「！」
すぐ来た。
『何のようです』
「頼みがあるんだけど」
『NO』
「まだ何も言ってないって！」
『さっき考えを読み取ったです』
「あっそ。なら協力して。私のエネルギー使っていいから」
『NO』
「なんで！」
『傷痕治しのためだけにこの力を使うなです』
「そんなの私の自由でしょ」
『はぁ。石神千空が怪我を負ってから数週間経過したです。今更傷痕だけを治すためだけに、力を使うなです』
「！」
『無能なお前は、もう少し、石神千空の考えを理解すべきです』
「…」
なんなの急に。
私より彼のこと分かってるみたいな話し方じゃない。
『それに私の今の取引相手は石神千空のみです。お前との不要な関わりはなるべく避けなければ私が疑われ、目的が遂行できないです』
「でも千空が居ないとその目的だって！」
『何度も言わせるなです。今回のお前の発言全て無駄だと私が判断したです』
「…」
『そんな事をしたところで、石神千空はお前に感謝などしないです』
「！…別に…感謝されたくてしたいんじゃない！」
私は彼に申し訳なくて、
だから少しでも彼のためにって。
『…全て、お前の自己満足のためと判断したです』
「っ！」
ソレに言われた言葉に私はついにカッとなってしまった。
「あんたに何が分かんのよ！！私が居なきゃ生きていけないくせに！誰のおかげであんたがここまで生きてられると思って…！！」
心臓ら辺の服をギュッと掴んで私はそう叫んだ。
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年9月3日 21時
