𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦300 ページ1
***
そしていよいよ宝島を離れる時がやって来た。
私はアマリリスちゃんの家で少し寝かせてもらい、
他愛のない話をしてから船へと戻った。
「…」
ス「A〜！」
「あっ！スイカちゃん！」
船に戻ると真っ先にスイカちゃんが出迎えてくれた。
ス「どこ行ってたんだよ〜！」
「ごめんごめん！」
起きてから私が居なかったのを見て探してくれていたようだ。可愛いなぁ。
「私先に着替えてくるね」
ス「ん？そのまんまでも可愛いんだよっ！」
「あはは…」
さすがに寝巻きのままだと違和感あるんだよね。
それにちょっと露出が…。
千「ん、居た」
「わっ！」
自分の腕を撫でていると後ろから急に頭を押さえつけられた。振り返ると彼がムスッとした顔で立っていた。
千「どこ行ってたんだテメーは」
「千空…」
ス「千空おはようなんだよー！」
千「おはよ」
なんか機嫌悪そう。
千「スイカ、テメーはアイツらの手伝いして来い」
ス「分かったんだよ！」
「あ、じゃあ私もー…」
千「テメーはこっちだバカ女」
「あぅっ」
朝イチのチョップは響きます…。
千「おい寝泊まり予定の奴がなんで朝帰りしてんだよ」
「え、えーっとぉ…」
千「どこ行ってたか言え」
「…あ、アマリリスちゃんの家…」
千「んでだよ」
「忘れ物したから…」
千「ンなもん日中取り行けんだろうが」
「大事なものだったの」
千「なんだよ」
「下着」
千「ぜってぇ嘘だろ」
いや嘘ですけど、2人のこと見てたなんて口が裂けても言えないって！もうPassion勝負で乗り切るしか！
「嘘じゃないもん。いーの私がノーブラノーパンでも！」
千「あー死ぬほど興味ねぇ」
「ガーン…」
千「とにかく勝手に出歩くな」
「ん…ごめんなさい」
千「まぁ、俺も昨日行けなかったの悪かったけどよ」
「ソーダソーダ約束破り！」
千「あんま調子乗んなよクソガキ」
「あうぅ」
彼がまた片手で頬っぺた掴んできて
前屈みになりながら怒ってくる。
「ンー！！」
千「クク、ほらさっさと着替えて来い」
「う…スイカちゃんがこのまんまでも可愛いって」
千「そーゆー問題じゃねぇ」
「あ〜！」
早くしろと言わんばかりに背中を押される。
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年9月3日 21時
