𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦258 ページ9
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その日は朝から晩まで一日がかりで船の通信機材の修理だった。私は彼から離れずずっと傍で手伝っていた。
「この線はこっちだ!」
千「バカ違ぇよコッチだ」
ク「Aさっきから外してばっかじゃねぇか!」
「えー?だって同じ色の線繋げるよりカラフルな方が良いと思って」
千「次訳分かんねぇ事言ったら追い出すからなー」
「はいごめんなさい!」
カ「オッホー!こっちは終わりそうだよ千空〜」
「さすがカセキおじいちゃん!」
カ「じゃろ?ワシにかかればおちゃのこさいさいなのよっ」
千「羽京テストしてみろ」
羽「うん」
「私もテストするテスト」
千「マジでうるせぇなテメー」
「羽京さん私もテストしたいです」
羽「ふふっ、じゃあ一緒にやろっか?」
「やったー!ほらイイって!」
羽「(えぇ可愛すぎるよA…)」
千「ハァ」
羽京さんの隣に座って一緒に通信チェックを始める。
羽京さんはたくさんメモ取ってたけど私はよく分からないのでとりあえず耳に機器を当てていた。
「ふむふむ…」
羽「何か分かったA?」
「実は…なーんにも分かりませんでした」
羽「あはっ!」
羽京さんにだけ聞こえるようにそう言うと楽しそうに笑ってくれた。
羽「素直だなぁ可愛い」
「えへへ」
千「!…おい、もう良いだろテメーは」
「んわっ」
まだちょっとしか経ってないのに彼に機器を取り上げられて羽京さんへと渡った。
千「羽京の邪魔すんな」
「ンー!!」
急に機器を取り上げられたので彼を睨んだ。
そうすると逆に見下してくるような目で見てくる。
「んじゃ千空の邪魔しよ〜」
千「もっとやめろバカ女」
ク「おぅ仲良いな〜お前ら!」
「ふふっ」
千「あ"ーそういやフランソワがテメーのために新作ラテ作ったとか何とか言ってたな〜」
「えっ!」
フランソワさんの新作ラテ!?
「行ってきます」
千「あー」
ク「いやチョロ過ぎだろ!!」
「千空待っててねココで!!」
千「どこも行かねぇようるせーな」
「ラテ〜!」
羽「(なんかもう千空しか眼中になさそうだなぁ…)」
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年8月20日 10時