𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦292 ページ43
***
結局彼と2人っきりなってしまった。
千「つかなんで制服着てんだテメー？」
「！…着せられた」
千「まーた杠か」
「うん」
千「ったく飽きねぇなアイツも」
「…でも、懐かしいね」
千「大昔過ぎてもはやどうでもいいわ」
彼もしかして話題変えて私の不安取り除こうとしてくれてるのかな。それとも単純に気になったから？
どっちにしろ少し落ち着いてきたからありがたい。
千「あ"ーあと脚！」
「杠ちゃんの仕業です」
千「アイツテメーにそういうの着させんの大好きだな」
「私の脚好きなのかな」
千「女同士でやめろゾッとするわ」
「じゃあ千空はどうして隠そうとするの？」
千「ンなもん…あれだ。そっちのが似合ってるだけだ」
「エッ…」
生脚出してる私は見苦しくて嫌って事？
「ごめんなさい」
私は脚を隠すようにスカートを押えた。
千「あーいや…(コイツぜってぇ勘違いしてやがる)」
「あっちの大きい葉っぱ取ってくる」
さすがにスカートが短くて隠しきれないから、
遠くに落ちてた大きな葉っぱを取りに行こうとした。
千「はぁ」
「わっ」
でも後ろから捕まえられて、
気付いたらそのまま彼にお姫様抱っこされていた。
「せ、千空！」
千「テメーは余計な事考え過ぎなんだよ」
「あ、脚見えちゃう！」
せっかく押えてたスカートが元の位置に戻るどころかちょっとめくれちゃってほとんど彼に見せてしまってる状態。
隠そうと思って説明するも、
彼は呆れた顔をしながら私を見て来た。
千「別にテメーの脚見たくねぇとかじゃねーよ」
「へ？」
千「あ"ー他の奴に見せたくねぇだけだっつうの…バカ女」
「…！」
彼はそっぽ向きながらそう言った。
自分が考えてた事の斜め上の回答に私は目をぱちくりさせた。
彼、どうやら私の脚好きらしい。
「ふふっ」
千「おい笑うなブン投げんぞ」
「やだ」
少し照れた彼の顔を見てさっきまでの怖さが
全部どこかへ行ってしまった。
「千空脚フェチなんだね」
千「違ぇわ」
「じゃあ何フェチ？」
千「興味ねぇ」
「私千空フェチ」
千「やっぱ海にブン投げるか」
「やだ！」
***
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年8月20日 10時
