𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦291 ページ42
***
ア「Aちゃん！！」
「…」
間一髪だったのかな。
よく見ると木の根元が腐っていた。
このタイミングで倒れて来るなんて…。
ア「大丈夫！？怪我してない！？」
「だ、大丈夫…」
分かってる。
アマリリスちゃんがわざとそこに立たせたんじゃない事も、全部分かってる…分かってるはずなのに、怖い。
ア「ごめんなさいまさかこの木が倒れてくるなんて思わなくて！でも避けてくれてて良かった…！」
「大丈夫…大丈夫」
アマリリスちゃんに手を握られる。
でも私は怖くて震えてしまう。
ソレが教えてくれなかったら私今頃…。
杠「おーーいっ！アマリリスちゃーん！Aちゃーん！」
「！」
ア「杠ちゃん！」
千「おい！なんかデケェ音したぞ！！」
そこへ彼らも来てくれた。
ア「ごめんなさい！急にこの木が倒れて来て危なくAちゃんに当たるところだったの…」
杠「ええぇ！？大丈夫Aちゃん！」
「大丈夫…」
大丈夫とは口で言えても内心大パニック。
心臓ずっとバクバクしてる。
千「ほらテメーらの恋愛脳計画中止だ。A、こっち来い」
「…」
ア「ほんっとにごめんなさい！」
杠「私もごめんなさい！」
千「自然様のやるこったァ誰にもわかんねぇーんだ。テメーらが気にしても無意味だから謝んなくていーぞ」
ア「でもAちゃんが…」
千「ちぃっとパニクってるだけだ。どこも怪我してねぇよ」
杠「あー良かった…！」
私は彼に腕を掴まれて歩かされる。
千「A、息止まってる。息しろ」
「っ！」
千「ゆっくりな」
「…ふぅ…」
息止まってたの自分でも気づかなかった。
とにかくパニック過ぎて頭が追いつかない。
千「…よし」
「…」
過呼吸にならないように歩きながらゆっくり呼吸をする。
千「アマリリスーその木どーすんのか村の奴に話付けて来い！」
ア「う、うん！」
千「杠テメーは先戻ってろ」
杠「分かった！Aちゃんゆっくりおいでね？」
「うん…」
***
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年8月20日 10時
