𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦288 ページ39
***
私が恥ずかしがって逃げていた間に、ツリーハウスではソユーズが真の頭首として迎えられていたようだった。
ア「ふっふっふ」
杠「うふふふ」
「な、なになに！？」
そして私は偶然逃げた先に居たアマリリスちゃんと杠ちゃんに拉致られていた。
ア「やっぱり噂をすればなんとやらね〜」
杠「いや〜驚きですな」
「ちょっと2人ともどこ行くの！」
両腕を片方ずつ掴まれてアマリリスちゃんの家まで連れて来られた。全然状況が掴めない。
ア「よし！それじゃやりましょう杠ちゃん！」
杠「うんうん！」
「えっ？えっ？」
ア「Aちゃーんお着替えの時間ですよ」
杠「ジャジャーン！」
「何コレ」
アマリリスちゃんと杠ちゃんがせーので出して来たのははるか昔に私たちが着ていた"制服"のソレだった。
「制服だ…」
ア「杠ちゃんに聞いたけど18歳まではこの服着て過ごすんでしょー？可愛いねぇコレ！」
杠「末広高校の制服ちょっとしか着れてなかったし、どうせならAちゃんの制服姿を拝みたくて作ってみましたー！」
「再現度の塊…怖い杠ちゃん…」
杠「怖くないよ！それに忙しくて上着まで作れてないからシャツとスカートとリボンだけなのごめん！」
「いやなんで頼んでないのに作って謝るの！？」
ア「じゃあメイクは私に任せて杠ちゃんそっちお願いね！」
杠「任せてアマリリスちゃん」
「ん？私の話聞こえてないのかな？」
もう自分たちの世界に入り込んでしまった2人。
それからは着せ替え人形のようにただただされるがまま。
ア「肌白くて綺麗よね〜！あぁ逆にメイクコテコテにするより絶ッ対シンプルで可愛い方が良いわよね杠ちゃん！」
杠「そうだね！お目目もぱっちりだからまつ毛だけ上げてココに色入れるのどうかな？」
ア「アリすぎ！！口紅はこの色とかどう！？」
杠「わ！所謂粘膜カラーですな？」
ア「赤過ぎず薄過ぎずがポイントよ！こんなの見たらそこら辺の男キスしに群がりそうね」
「え！やだよ私！」
杠「色素薄い系女子のAちゃんにはお似合いカラーだね」
ア「もー！杠ちゃん分かってるぅ！！」
「…」
助けて、全然聞いてくれない。
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年8月20日 10時
