𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦263 ページ14
***
大「なんだなんだ！どうしたんだ！！」
コ「Aが血を吐いているのだ！！」
龍「なんだと！？」
フ「！」
ゲ「ジーマーで！？」
コ「今あっちでぐったりしている！助けてくれ！」
羽「千空！」
千「あぁ、杠布持ってこい！他のやつはホワイマンの動向見張ってろ！」
杠「うん！」
コハクがみんなを呼びに行ってくれた。
血のついた布を私は海に捨てて口の血は腕で拭った。
「はぁ…」
ダメだ力入んない。
ホントなんて事してくれんの。
杠「Aちゃーーん！！」
「！」
頭を抱えていると杠ちゃんが走って私の所まで来てくれた。
杠「大丈夫！？」
「んー…何とか大丈夫」
杠「何があったの！？血だらけだよ！！」
杠ちゃんに新しい布と水を貰い、
うがいをして口を綺麗な布で拭った。
千「A」
「…！」
彼も来てくれた。
私が口を拭いているとグッと頬っぺたを両手で包んできた。
「千空」
千「顔色悪すぎだろ」
「んー、ちょっとクラクラする」
千「熱はねぇな。杠、マント持ってっか？」
杠「必要かなと思って持ってきたよ！」
千「サンキュ」
彼は杠ちゃんから大きめのマントを貰うと私に被せてきてそのまま抱き上げて来た。
千「今日はもういいから休め」
「んー…」
ずっとクラクラしてるせいで、
彼との会話もままならなくなってきた。
「ｹﾎｯ」
コ「千空！Aは？」
千「貧血起こしてやがる。どんだけ吐いてたんだ」
コ「その体では普通に耐えきれない量だったぞ…」
杠「！！」
千「そーか。んじゃフランソワに頼んでコイツの飯鉄分多めのに変えてくれっつっとけ」
コ「分かった！」
杠「Aちゃん…」
千「…」
だんだん寒くなってきて手が少しだけ震える。
千「テメーまた接触されたのか？」
「…」
『言うなです』
あぁ、もうやだな。
そう思うと涙が溢れてくる。
千「泣くな大丈夫だ」
「千空…」
彼は私をそのまま寝床まで運んでくれた。
「…」
千「少し寝とけ」
布団の上に寝かせられて冷たくなった頬にまた手を当てられる。次に首、胸元に手を当てられる。
千「…？」
「…」
彼は胸元に手を置くとなにか違和感を感じたように顔を歪ませていた。
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年8月20日 10時
