𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦18 ページ19
***
羽「A」
「!羽京さん」
羽「どうしたのこんな所で」
2日後。クロムとの約束のために1人罠を抜けた先で待っていたら羽京さんに見付かり声をかけられた。
羽「みんな川の方に行ってるみたいだけど」
「川はトラウマなので控えてるんです」
羽「この前の虎事件?」
「はい、怖かったです…」
羽「そうだったんだ」
警戒されないように上手く言繕わなきゃ。
羽「ここも危険になるかもしれないから、後でちゃんとみんなと合流するんだよ?」
「はい、気を付けます」
羽「うんうん」
頭を撫でられそのまま立ち去って行った羽京さん。
ホッと胸を撫で下ろしていたのも束の間、
大声で名前を呼ばれ振り返った。
ク「Aー!!逃げるぞー!!!」
陽「待ちやがれえええ!!!」
「ひっ!」
クロムだ。約束通り逃げて来たのは分かったけど、
あの陽さん付きだった。私も急いで立ち上がり走った。
ク「はぁ!有言実行ってヤツだな!」
「あの人居るって聞いてないんだけど!」
ク「悪ぃ!」
陽「ぬおおお!!!!」
後ろからとんでもない速さで追いかけてくる陽さん。
ク「うおおお!?クソ早ぇ!」
陽「クロムテメーだけは死んでも逃がさねー!!」
ク「っ!!」
私の手を握って小道を抜けるクロム。
でもその先は行き止まりだった。
ク「(クッソもう戦うしか…!)」
陽「ひひっ」
ク「ぬあっ!」
「クロム!!」
追い詰められたクロムが陽さん目掛けて竹を振るうが簡単に躱され代わりに殴られた。
陽「お前らまさか駆け落ちかぁ?」
「違う!クロムに乱暴しないで!」
ク「!」
陽「なぁんでお前がソイツ庇うのか1ミリも理解出来ねぇんだけど?場合によっちゃお前もどうなるか分かんねぇよー?」
「…」
こうなったらクロムだけでも逃がさなきゃ。
その思いでクロムの前に立ち陽さんを睨んでいた。
でも後ろから急に肩を掴まれてクロムに「下がってろ」と言われるように移動させられた。
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年5月28日 23時