𝑚𝑒𝑚𝑜𝑟𝑦13 ページ14
***
杠「これで大丈夫かな」
「ごめんね」
杠「んーん!無事で良かった」
次の日。杠ちゃんに新しい服を作ってもらった。
あっという間で本当に助かった。
そして今日は約束通り彼のお墓に連れて行ってもらう日だ。
ニッキーが監視役で着いてくるみたいだけど、私はそれよりも彼のお墓に興味津々だった。
大「飯食えたんだな」
「うん」
杠「良かったよ本当に。千空くんパワーだね」
「っ!…あ、あの…違うから、ね!」
大「む?やっぱりお前千空の事が好きなのか?」
「あーあー何も聞こえないー!」
大「なんでだ!?」
杠「ふふっ」
大樹くんから逃げるように先に辿り着いたお墓。
簡単な作りだけど何故か落ち着くな。
杠「!!」
大「ん?」
すると杠ちゃんが大樹くんに耳打ちをし、大樹くんは勢いよく地面に手を突っ込んだ。何してるんだろうと見ていたら、中から変な物が…。
杠「っ…これって!」
大「あぁ…かけよう!」
「…」
見た事のある使い方をし始めた大樹くん。
杠「Aちゃんこっち寄って」
「うん」
何故だか今、凄く胸が高鳴っている。
何か、何か起こる予感がする。
大「!杠…繋がるぞ…」
杠「…っ」
「…」
2人が静かにその機器を見つめていた。
そうすると電波音のような音が聞こえ、
すぐに懐かしい声が聞こえて来た。
『よう』
大「千空ーーッ!!!!」
杠「…(ようやく…!)」
「へ…?」
千空…?
『ククク超絶懐かしくてお涙が出るな。アホほどデケえその声もよ…!』
「…」
やっぱり、やっぱりその声は。
私の知ってるその声の人物は1人しか居ない。
2人の言ってた通り生きてたんだ…!!
『ようデカブツ。クククあれからざっくり1年ぶりってとこか』
大「千空!俺は、俺は…俺は、千空…!!」
『お前は千空じゃねぇ千空は俺だ。何言ってんだテメーはさっきから』
大「うぅすまん!感極まりすぎてな…!」
杠「1年でケータイまで作っちゃうんだね千空くん…あはは、もうすごすぎだよ、知ってたけど!」
『ふっ…要件だけ伝える。まずは1人!司軍の奴を切り離して理由なんざなんでもいい。ケータイの前に引っ張ってこい、詳細はそん時話す!むしろ大樹テメーはなんも知らねぇほうがいい。妙な話が出てもアホみたく信じてろ!』
大「…千空!一つだけ確認するぞ。それが一番血が流れないんだな?」
千「あぁ。それが一番血が流れねぇ」
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年5月28日 23時