life845* ページ46
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「…」
幸せな時間はあっという間に過ぎ去った。
でもアリスと一緒にご飯が食べれて良かった。
行ってらっしゃいも言えた。
最後の最後に少しは母親らしいこと出来たかな。
ゲ「A、手が止まっているぞ?」
「あ、すみません」
ゲ「具合でも悪いのか?」
「いえ…考え事をしてました。仕事中にすみません」
ゲ「そうか、あまり無理はするなよ」
「はい」
ゲルドさんは唯一普通に接してくれる。
リムル様の不在時に手助けしたからだと思う。
あとは元の性格だろうか。
べ「おいゲルド」
ゲ「ん?」
べ「あんまり甘やかすな調子に乗るだろ」
ゲ「えっ?」
べ「…」
この人はホントに冷たいけど。
でもそれも今日で終わりだから、
頑張って準備しよう。
装飾は私が担当してる。
レヴールのモチーフになっている白い薔薇を飾り、
お出しする紅茶の準備も抜かりなく行う。
でもなんでいきなり外のテラスになったんだろう。
今朝言われたから急いで準備してるけど。
シ「ベニマル!進んでいますか」
べ「やってんだろ」
シ「リムル様への報告があるのでちゃんとやってくださいね」
べ「センスなくて係から外されたくせにお前…」
シ「わ、私はちょっと用事があったんです!」
べ「へいへい」
ゲ「安心してくれ、もうすぐ完成だ」
シ「ふむ!さすがですね!」
ベ「終わったら少し休憩にしよう」
ゲ「あぁ」
シ「A!」
「!…はい」
シ「そこはもうすぐ終わるんですか?」
「はい」
シ「では完璧に終わらせるように」
「承知致しました」
べ「…」
シオンさんに頭を下げ、
私は作業に戻った。
シ「ほんっと愛想がないですね」
べ「リムル様の前でしか媚び売らねぇからなアイツ」
シ「え!そうなんですか!?」
ゲ「ベニマル殿…」
***
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年4月25日 22時