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***
それから佐野くんが帰ってくるまで、
私は場地くんとだべっていた。
場「なぁ」
「ん？」
場「実はさ、中学に入ったら俺やりてぇことあんだよ」
「なに？」
場「暴走族！」
「…は？」
場「皆で暴走族作んだよっ！絶対楽しいだろ！」
「ふーん…」
場「あ、コラ。興味無さそうな顔すんな」
「別に関係ないし私。楽しんで」
場「何言ってんだお前も入るんだよ」
「なんで私まで！？」
場「当然だろ。マイキー、ドラケン、三ツ谷、パー、一虎、花垣、俺、そしてお前だ！」
「絶対嫌」
場「ふーん？暴走族入ればお前の行きたがってたツーリングも連れてってやるのになぁ？」
「！」
場「残念だなぁ」
「…」
馬鹿のくせに煽って来る。
場「な？」
「…」
場「入ったらペヤング奢る」
「…ペヤング？」
場「うん」
「え、ペヤング好き」
場「おお！なら入れ！」
「ふん…まぁ、しょーがないから？」
場「なんだよそれ笑」
「ペヤング待ってまーす」
場「はいよっ」
ペヤングごときで釣られたと思ってるだろうけど、
別にそんなんじゃない。
ただ皆が見ていく世界を私も見てみたい。
ちょっとそう思っただけ。
春「あれ…」
場「あ、春千夜じゃん」
場地くんとだべっていると、
今度は春くんがやって来た。
春「マイキーは？」
場「出かけてる」
春「そうなんだ…」
「春くんやほ」
春「やっほ」
元々綺麗な顔してたけど、
成長した春くんますます女の子だなぁ。
春「何してたの」
場「んー？稽古終わったから喋ってただけ！」
春「そっか」
場「お前は？」
春「勉強終わったからマイキーと遊ぼうと思って来た」
場「なんだ皆マイキー待ちかよ」
「ふふっ」
春「んじゃ俺もここで待とっかな」
場「おう！皆で話そうぜ！」
そう言うと春くんは私の隣に座った。
春「…」
「？」
なんかじっと見つめられる。
春「…髪伸びたね」
「うん」
春「可愛い」
「ありがと」
なんか知らないけど淡白な会話で終わった。
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年3月6日 2時
