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移動中ずっと意識が朦朧としていた。
でも、佐野くんが手を握っててくれたから、
なんとか耐えれた。
私はそのまま病院に搬送された。
「…」
『聞こえますか?』
「…はい」
『良かった!』
出血は多かったものの、
幸いにも縫う手術とかが無い軽い怪我が多くて助かった。
喧嘩後だから痣だらけなの気になるけど、
時期に良くなるそうだ。
『親御さんに連絡は…』
マ「さっきしたんで大丈夫です」
『そうでしたか』
マ「ありがとうございました」
『はい。ではよろしくお願いします』
「…」
手当後は個室に移動させられて点滴を打っている。
マ「A…」
「…佐野くん…」
マ「さっきよりマシか?」
「うん…ありがとう、来てくれて…」
マ「はぁ…1人で勝手なことすんなよ」
「ごめんなさい」
マ「マジで焦った…お前が居なくなったら俺生きてけねぇからホント」
「!」
マ「頼むから隠し事やめてくれ」
「…ごめん…」
マ「はぁもう…」
佐野くんがたくさん私の手を握りしめてくれた。
安心感が凄くて泣きそうになる。
マ「何があったんだよ」
「…憐」
マ「えっ」
「憐お兄ちゃんが…出所してお姉ちゃんにちょっかい出してたの…だから、私がボコボコにしたの」
マ「お前何も注射されてねぇよな?!」
「うん…圧勝だった、けど…爆弾持ってたの、知らなくて…」
マ「っ」
「間一髪で逃げたんだけど、衝撃で吹っ飛んじゃって…」
マ「憐は?」
「…死んだ、燃えてた…」
マ「っ…あの野郎、最後の最後まで…!」
「ごめんね。でも良かった、皆がいたら、もっと被害増えてたから…」
マ「!!」
「ちょっと、安心した…」
マ「バカ…お前が傷だらけだろ…」
「平気だよ…タフだから」
マ「そういう問題じゃねぇ。あーもうやっぱり俺がずっと傍に居る…絶対離れんな」
「佐野くん…」
マ「分かったな」
「…」
その真剣な顔を見て、
YESと答えるしか無かった。
***
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年3月19日 16時