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イ「…」
「…」
イ「ほら飯食うぞ」
「…」
テーブルにご飯を用意してくれたイザナさんが
私を呼びに来たけど立ちたくなかった。
イ「まだ泣いてんの?」
「…」
イ「泣いてる顔も可愛いなお前」
「…見ないで」
イ「ふふっ」
私があんまりにも動かないもんだから、
痺れを切らしたのかご飯を私の前に持ってきた。
イ「これ美味いから食えよ」
「…」
私が好きそうなお肉を箸で取って近付けてくる。
めちゃくちゃ美味しそうな香り。
「…」
イ「(お、顔上げた)」
「…」
イ「ほら、毒とか入れてねぇから」
「…」
食べ物に罪は無い。
そう思い結局食べさせてもらった。
イ「どうだ?」
「モグモグ……おいしい」
イ「あはっだろ?」
「…」
イ「ほらもう1個」
「…モグモグ」
お肉の美味しさに負けて、
気づいたら次々食べていた。
イ「(泣き止んでるし…ガキだな)」
「…全部食べちゃった…」
イ「ほんと笑 泣いてたくせに意味分かんねぇなお前」
「…」
イ「まだあっちに別なのあるけど」
「…食べる」
イ「来いよ」
ご飯を食べて少し気持ちが落ち着いたのか、
もっと食べたくなってしまった。
ソファーに移動したら、
また別のご飯がたくさん並んでいた。
「…モグモグ」
イ「…」
ゆっくりと新しいご飯を食べる。
イザナさんはそんな私を見て笑っていた。
イ「俺風呂行くからこれ食ってて良いよ」
「えっ」
イ「だからもう泣くなよ」
「…」
イ「んじゃ」
イザナさんは自分のご飯を食べずに、
そのままお風呂に行ってしまった。
「…」
なんかもっと酷いことされると思ってたから、
こんなにご飯食べさせてもらって逆に変な感じだ。
何がしたいのか分かんない。
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年3月19日 16時