note 526 ページ27
***
「…」
次の日、朝一で佐野くんから連絡があった。
"ごめん、今日行けそうにない"と。
「はぁ…」
忙しいの分かっててわがまま言ってるの私だし、
佐野くんが謝ることなんて何もないのに。
「良い人だなほんと」
こんな状況でも私のこと考えてくれて。
『社さん、そろそろ投薬の時間です』
「！」
『体調はどうですか？』
「あ…大丈夫ですっ」
『なら良かったです』
考え込んでて看護師さんが居たの気づかなかった。
「…」
『あら…社さんそれ』
「？」
『ふふっ、昨日の男の子からですか？』
看護師さんが私の左手を指差し微笑んでいた。
「…そうなんです！」
『愛されてますね社さん』
「私も大好きですから」
『素敵ですねっ。では、あの子のためにも早く元気になりましょう』
「はい…っ！」
あの子のために。
なぜかその言葉に心臓が大きく脈打った。
「…看護師さん」
『はい？』
「突然なんですけど…もし、看護師さんに大切な人が居て、その人が不思議な力を持っているとします」
『はいはいっ』
「その人はその力に悩んでいて、それを助けられる第三者がいた場合なんですけど…何も出来ない自分をどう思いますか？」
『おお…ファンタジーな設定ですね』
「はい」
『そうですね…私はこういう職柄でもあるので、困ってる人は放っておけませんし、自分の大切に思う人ならなおさら何とかしたいと思いますね』
「そうですよね」
『でも助けられるのが第三者の人なんですよね？』
「そうです」
『んー…』
看護師さんは少し悩むと私の顔を見てにっこり笑った。
『やっぱり助けになりたいですね。第三者と協力して大切な人を助けに行きますねっ』
「！」
『あ、あくまで私の考えですけどっ』
「…」
そうだよね。
佐野くんのために出来ることは何かってずっと考えてるよりも、私はやらなきゃいけないことがあるでしょ。
『社さん？』
「…看護師さん、私に協力してくれませんか？」
『え！？何ですか、またですか！？』
「大したことじゃないですよっ」
『えぇ…改ざんはもうダメですよ？』
「いえいえ、今度脱走したいので協力してください」
『もっとダメです！！！』
***
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Yamada Morie - 私たちが見ているすべてのショーを考えることは良いことであり、考えることが良いことであることを願っています。 良いショーがいくつかありますが、これもこのショーにとって素晴らしい経験だと思います。 (2023年2月20日 15時) (
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年2月13日 2時
