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***







「…?」




体がだる重くて力が入らない。
目をゆっくり開けて辺りを見渡す。




マ「…」


「…佐野くん」




隣には可愛い顔して寝ている佐野くんが居た。
それを見ただけで気持ちが安らいだ。


そして佐野くんの頭を撫でようと手を伸ばしたら、
何か知らないけど両手に拘束ベルトが巻いてあった。




「ん!?」




あれ、なんか足にも付いてるんだけど…
え、どういう事?なんで?


てか身体中噛み跡凄いんだけど…。




「さ、佐野くん!」


マ「ん…」


「起きて佐野くんっ」


マ「んん…うるさい」


「ねぇこれ何なの!」


マ「…」




佐野くんは私の声で目を覚まし、
機嫌悪そうな顔をしながら私を抱き寄せて来た。




「佐野くん…?」


マ「お前は俺のだ…」


「そ、それはそうだけどっ…」


マ「…」




佐野くんは目を擦ったあと、
私を真剣な目で見つめてきた。




マ「…A」


「うん」


マ「なんで灰谷兄弟と関わってんだ…?」


「えっ」


マ「いつから?なんで俺に黙ってた?」


「うっ」


マ「答えろ。お前はほんとに俺のこと愛してんの?」


「さ、佐野くん…ごめんっ」


マ「イザナも黙って灰谷兄弟も黙って隠して、次は何だ?なぁ言ってみろよお前俺じゃ満足できねぇの?」


「ち、違うの!灰谷兄弟は、その…最初、ストラップ盗まれてて…それで…」


マ「じゃあなんでお前の写真が出回ってんの?」


「う……私、灰谷兄弟の、着せ替え人形にされてたから…でも何も酷いことされなかったから…」


マ「すげぇ不快」


「ごめんなさい」


マ「お前の写真で何人抜いてんだろうなぁ…想像しただけで殺したくなる」


「ほんとにごめんなさい!もう関わらないからっ」


マ「当然だろ。お前は俺のなんだから」


「うん…」


マ「んで?まだ隠してることあんなら言えよ」


「っ…その、これは、謝ろうと思って話すつもりでいたんだけど…」


マ「…」


「あの、ドラケンくんに…キスされた」


マ「…あっそう」


「痛いっ!!」


マ「どうせお前が誘ったんだろ?なぁ…」


「痛いっ!腕折れちゃう!」




佐野くんに思いっきり腕を掴まれ圧迫される。
痛すぎて涙が出た。




マ「お前の優しさってさぁ…好きだけど他人に向けられてんの見ると胸糞悪い」


「う…」


マ「いーの俺が他の女として来ても?」


「やだっ!!」









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作者名:Sちゃん | 作成日時:2021年9月20日 12時

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