episode360 ページ11
***
次の日。
今日は3回戦と準々決勝がいっぺんに行われる。
朝から晩までしっかりと応援しないと！
今日はたまたま祝日だったので、
私服ラストday。
長くなると思うので、動きやすい服装にした。
スキニーに長めのパーカー。
そして髪が長くなったので、小さくお団子にした。
おくれ毛もバッチリ巻いて、アクセサリーも付けた。
コートも着たらちょっとペンギンっぽいな私。
まぁでもいいや！
そのまま家を飛び出した。
「おはよ」
成「おは…え？井上？」
「うん」
成「うわ、髪上げてるの数億年ぶりに見た…」
「私も久しぶりに上げたわ」
成「ホント可愛い」
「ありがとう」
成「今日はお姫様抱っこで行こうか」
「いやいらない。てかこの格好だと走った方が早い」
成「確かに」
「駅まで競走ね」
成「いいよっ」
私と成瀬はそのまま駅に向かい、
電車に乗って会場まで競走した。
もちろん私の勝ちだった。
「はぁ…はぁ〜」
成「なんで勝てないのー」
「鍛え方が…違うんだよ…ぜぇ…はぁ」
成「井上は、息上がるの早いけどね…」
「それは、思う…」
会場内で盛大に疲れたアピールをすると
周りの選手がまたコソコソし始めた。
もう慣れたから気にしないけど。
今日は走ったから結構早くつけたね。
木「2人ともおはよー！！」
赤「おはようございます」
「あっ！はぁ…おはよ」
成「よっ…」
木「え？なんでそんなに疲れてんの？」
「競走してきた…はぁ、マジ疲れた…」
赤「朝から元気ですね」
成「井上すばしっこいんだよ」
木「井上ちゃんほい！まだ時間あるから俺の上で休憩休憩！」
「ありがと…って、え？上？」
木「はい！」
「え、ちょっ！」
急にお姫様抱っこされて
そのまま木兎くんは椅子に座った。
周りにめっちゃ見られる。
木「てか今日のお団子可愛い！」
「あ、ありがとう」
木「んふふ井上ちゃんで充電だっ」
「！…えへへ」
成「またイチャイチャしやがって」
赤「ふふっ」
木「今日は勝てば2試合あるからちゃんとエネルギー溜めておかねーとな！」
「でも木兎くん体力お化けじゃん」
木「そーゆー事今言わなくてもいーじゃん！」
「ごめんごめん」
木「罰としてこちょこちょだー！」
「や、やめてっ！助けて！」
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2021年8月8日 23時
