検索窓
今日:18 hit、昨日:2 hit、合計:41,562 hit

#41 ページ42

***







「はーぁ、だりィ」


「頑張りましょう先輩」


「へーへー」




荒北先輩が掃き掃除をしている時、
私は器材の片付けをしていた。




「よい、しょ…」


「…おいバカ危ねェだろーが!」


「あっ」




持ち上げた器材を高い所に置こうとしたら
後ろから先輩が支えてくれた。




「チビなんだからそーゆーのはちゃんと頼めアホ」


「チビじゃないです!…でも、ありがとうございます」


「おう」




なんだろうこの感じ!
久しぶりに味わった気がする。


胸がキュンキュンする。




「あとそれ片付けたら電気消すからなァ」


「はい!」




私と先輩は黙々と作業を進めた。
そしてついに、




「…終わりです!」


「お疲れー」


「お疲れ様です荒北先輩!早く終わりましたね」


「ま、2人も居るしな」


「はい!それじゃ帰りまっ…先輩?」




荒北先輩がいきなり部屋の電気を真っ暗にした。




「え、あの…先輩まだ…」


「七波」


「!はい…」


「少し協力しろ」


「何をですか?」


「俺が明日から3日間頑張れるようにさァ」


「あ、荒北先輩…!?」




荒北先輩がいきなり私の肩を掴み
私を長いベンチに座らせた。


感覚的に多分ベンチ。




「ッ…」


「お前、ここ1ヶ月近く俺の言うことちゃんと聞いてたなァ」


「はい…」


「お前は無理して頑張んなくてもマイペースな方が可愛いと思うわけヨ俺は」


「…!!」


「今日のアホ見てェな寝顔みて分かったわ」


「荒北先輩…アホは余計です」


「ハッ!まァ、俺たちもインハイが終われば後は楽になっけど、お前はちげーよな」


「はい」


「俺が居なくなったら寂しくて泣いちゃうんじゃナァイ?」


「…泣きますよもちろん。先輩好きですもん」


「…なんだそれ」


「へ、ぁっ」




真っ正面から荒北先輩に抱きしめられる。
ヤバい、突然すぎて顔熱い!!




「どんだけ俺のこと好きなんだバァーカ」


「めちゃくちゃ好きです…ずっと前から…」






***

#42→←#40



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さくみ(プロフ) - これ本当に好きです、、!!続き気になりすぎて死んじゃいそう、です (2019年8月28日 3時) (レス) id: 7862236ae4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Sちゃん | 作成日時:2019年7月10日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。