検索窓
今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:41,551 hit

#28 ページ29

***






そして部活後。
誰も居なくなった部室に
私と黒田くんが呼び出された。




「…」


「…」


「まずは黒田。おめー来年はレギュラーなんだろ?もっと自覚持って部活しやがれ」


「はい、すみませんでした」


「やりゃできんだから七波に構う必要ねェ。自分の事だけ考えろ。振り落とされたくなかったらな」


「はい」


「ン。分かってんだったら良い。あと、真波にも負けんなよ…」


「!はい!ありがとうございます!」


「おし!待たせて悪かったな。帰っていいぞ」


「ありがとうございます!お疲れ様でした!!」




黒田くんはお説教後すぐに部室を出て行ってしまった。




「問題はおめーだ七波ィ」


「へ?」


「お前部活舐めてんのか」


「えっ…」


「ロードレースの事なんも知らねェだろうからそーやってワチャワチャ騒いでんのかもしんねーけどよ。俺たちゃ王者なわけヨ?分かるか?」


「…」


「どんな思いで練習してんのかもうちょい考えろバカ。お前のせいで泉田がどんだけ迷惑してっと思ってんだァ」


「ッ…ごめんなさい」


「アイツもロードレーサーなんだヨ。一緒に3日間つれェことも泣きてェことも乗り越えていく仲間だ。アイツがこのレースにかける思いお前には分かんねぇだろうけどな、すげー努力してんだアイツは」


「はい…」


「お前みてェな外野に邪魔されていい程の存在じゃねェんだよ!!」


「!」




荒北先輩が自分の近くにあった椅子を蹴り飛ばした。




「マネージャーなら選手のこと考えろ。私情持ち込んでんじゃねェヨ」


「…はい」


「あと、部活中は俺に近寄んな。マジでうるせーから」


「ぇ…」


「そんなに構って欲しいなら新開のとこ行けヨ」


「違っ、私は…!」


「鬱陶しいって言ってんだヨ」


「…荒北、先輩」


「はァ。入部当初のお前の方がマシだったわ。じゃーな。ちゃんと反省しとけヨ」


「ッ…はい」


「あー電気消して帰んの忘れんなヨ」


「はい」




荒北先輩はそう言うと荷物を持って
部室を出て行ってしまった。




「…」




当然のことながらショックを受ける。
これがやってきたことの報い。


初恋が散った瞬間だろうか。




「先輩…私、先輩に言われたから…」




涙をポロポロと零しながらギュッと服を掴む。


嫌われちゃったかな…。








***

#29→←#27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さくみ(プロフ) - これ本当に好きです、、!!続き気になりすぎて死んじゃいそう、です (2019年8月28日 3時) (レス) id: 7862236ae4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Sちゃん | 作成日時:2019年7月10日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。