烏の中にもう1人の無気力くん

第15話 ページ15

オレンジ君と王様がサーブ練をする体で



皆オレンジ君側に行く



教頭も主将の傍に近づいてくる




影「行くぞ」




ﾋﾟｯ


ｷｭ




『ジャンプサーブ』




王様は2歩上にボールを投げ



ｷｭ


ｷｭ


ﾄﾞｯ



いいサーブ




日「ヒィッ」




オレンジ君は顔に当たると思って避けた



まぁ確かにいいサーブだったが



何故だろ




《「ほら〜これぐらいとれでしょ」》




嫌な人を思い出してしまった



まぁポジションも同じだから思い出すだけだろ



それにしてもオレンジ君初心者だと思ってたけどまだこれぐらいか



王様も同じ気持ちなのか




影「それのどこが去年と違うんだ」




オレンジ君は今の発言には怒ったんだろう


怯えていたように見える表情が一気に



王様だけを


いや、王様の持っているボールだけを見ている




日「もう一本。」


澤「おい！」




コートに戻るオレンジ君に主将もそろそろ怒りそう



横で教頭が嫌味ぽいこと言ってるし



その声さえ聞かずに王様が2回目のサーブをする



ｽｯ


ﾋﾟｯ


ｷｭｷｭｷｭ



先程と余り変わらない姿勢・勢い



オレンジ君には難しい


そう思っていた




『！』




反応が早い



ボール正面



ドンピ__




日「ほぐっ」




ボールは正面だったがオレンジ君の姿勢がかなり高かったようだ



オレンジ君の頬に当たったボールは



田中先輩に当たるかと思ったがまさかの


教頭にヒット




『あっやべ』




王様が謝ろうとした瞬間



黒い何かが飛ぶ




「「「「「『！！』」」」」」




黒い何かはふわっと隣の主将の頭に



体育館が凍り付くが




『ﾌﾞｯ！！』




流石に我慢できない…





影「アレ…ヅラだったのか……！」


日「気付くの遅せぇよ」


田「ブォッフ！お前ら！」


『グフ……グッ』


田「堪えられてねぇぞ！」


菅「お前ら黙れ！」





落ち着いた時には教頭そして、主将の姿がなかった

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