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「お席をご用意しましたので、ご案内いたしますね。」
ひとらんらんは、被り物の下でクスっと笑って席へと進んだ。
随分目が悪くなってしまったわい、と老婦人が言っている。
『おばあちゃん、五年前から全くおんなじこと言ってるよ？』女の子はころころと朗らかに笑って言う。
この店にこれほどしっくりと馴染む客はいないであろう。ひよこの店主と老婦人とうら若き娘。それをフレームに収めるだけで、店の穏やかな雰囲気が十分伝わるであろう。
「ご注文が決まりましたら、こちらのベルでお呼びください。」
メニューを開いて2人の前に置き、ひとらんらんは立ち去る。カウンターに戻ると、しゃがんでぶつぶつと独り言を漏らす。
図体のでかいひよこ男が、カウンターに隠れて何かを呟いている様子は、通報したくなる程の怪しさを纏っている。
しかし、話している内容は至って平和であった。
「うわぁあの子めっちゃタイプ…けど身内がいるときに話しかけるとかありえないし…はあぁ…。」
料理を作り出す、食器を片付けテーブルを拭く、カウンターに戻って悶える、注文をとりに出る、カウンターで隠れてため息をつく。
何回繰り返しただろうか、ラストオーダーの時間も過ぎ、常連客たちは帰っていく。
「ちょいとお嬢ちゃん、良いこと教えたげるよ。ほら、耳を貸しな。」
常連客のうちの1人のマダムが、こっそり女の子に耳打ちする。何を言っているか聞き取れなかったが、女の子は目を輝かせた。
閉店までもう少しだよ、とマダムは2人に言って、そして会計を済ませ出て行った。
彼女は若い頃は、噂と悪戯が大好きな遊女であった。今も年老いたとはいえ美しさは健在である。
『お会計お願いします！』
「あっ！すみません、ただ今…。」
何を話していたのだろう。ぼうっとしていて2人が席を立ったのに気づかなかった。
ひとらんらんは慌ててレジに向かう。
『ご馳走様でした！すごく美味しかったです、また来ます！』
「ありがとうございます…どうぞご贔屓に。」
至近距離でAの笑顔を見たひとらんらんはもうタジタジになってしまって、平静を装うのに必死である。愛想の悪い挨拶をしてしまったと後悔したときには、もう二人は店を出ていた。
『おばあちゃん…先ほど教えてもらったのですが、あそこの窓からひよこさんの秘密がわかるそうなんです！
もしかしたら実はひよこさんは巨大ロボで、頭の中で小さいひよこさんが操作しているのかもしれません…！！』
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Iam猫(プロフ) - ごふっ…(尊死) (2023年2月24日 19時) (
レス) @page27 id: 3ca575e283 (このIDを非表示/違反報告)
そや(プロフ) - ココさん» 「採用ッ！！」ボイスの需要高いですよね笑笑楽しんで頂けているなら光栄です。おまたせして申し訳ない…！応援ありがとうございます！ (2020年8月31日 19時) (レス) id: 24954b5e40 (このIDを非表示/違反報告)
ココ - Ht さんの「採用ッ！！」を聞きたくなったのは私だけではないハズ…………とりあえず貴方様に対して叫ばせて下さい。「神か！？」((何週でもさせて頂いております。これからも執筆頑張って下さい。応援してます。 (2020年8月15日 23時) (レス) id: d05d7912b9 (このIDを非表示/違反報告)
そや(プロフ) - えびふらぁいさん» ありがとうございます式挙げましょ((お楽しみいただけているようで嬉しいです、がんばります！ (2020年8月14日 11時) (レス) id: 24954b5e40 (このIDを非表示/違反報告)
えびふらぁい - え、好きです結婚しm((ん"ん"ｯｯ頑張ってください！ (2020年8月8日 8時) (レス) id: 0d40d9cbd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そや | 作成日時：2020年2月11日 19時
