制服 ページ5
理事長に、採寸は午前中空きの会議室でやるからと言われていて
私は制服業者の女性達に囲まれ、無事採寸が終わった。
一旦、彼女達は店に戻りそのサイズの制服を持ってくるから午後までいてくれ。との事だった。
午後まで暇だな。。。何をしようか。
お昼はどうしよう…！図書室見たいな！
私立綺麗だなあ…。ふふっ。
誰もいない。私はニコニコしてしまった。
スカートも揺らして
元々居た公立の同級生との別れは悲しかったが
嬉しいものは嬉しい。
「どうしたのニコニコして」
あっ
『すいません！誰も居ないと思って…恥ずかしい！』
「はははっ、別に謝ることじゃないよ。」
私の目線じゃこの声の主の顔は見えない。
私は顔を上げた。
サラサラとした赤髪。
イケメンと言われる顔の部類で
カッコイイだけじゃなくて中学生らしく可愛さも
ある。
綺麗だ。素直にそう思った。
「…あれこの学校に転入して来る子？中学の制服だよね？それ」
『はい。今日制服の採寸をして購入しに来たんです』
私は笑顔で返す。
「俺の名前は赤羽業、今年で3年。」
試験で入った子 。私は脅しで入ったんだから。
市立と私立かなんてレベルというか、エリートの威圧感が違い過ぎる。
「で、名前は？」
『Aです。初めまして。』
私はお辞儀をし、手を出す。
「ふふっ、握手するんだ。」
彼は私の握手を受け入れてくれた。
「転入ってことは後輩ちゃんかあ。LINE交換したいけど駄目だね。」
『駄目…といいますと？』
「君、本校舎でしょ？」
あっ、もしかしてこの言い方だと…赤羽君は
E組？
『交換しましょう！』
「分かってないでしょ。Aさん。君がいじめの対象になっちゃうよ。」
直接な言い方じゃない。けど確証が持てた。
『私もE組です…！』
「…」
「同い年じゃん！！！早く言ってよ！！」
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作者名：ヒマリ | 作成日時：2020年4月12日 16時
