浜田中の秀才くん【探偵チームkz】 (ページ36)

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35 彩side ページ36

「あれ、どうしたの？」

小塚君はものすごぉく真剣な顔で此方を見た

「えっと、カニチーズバーガーとエビマヨネーズバーガーと、どっちの方が良いかなと思ってさっきから悩んでて結論が出ないんだ」

やれやれ

「アーヤがもう終わったんだったら若武と柊が2階の学習支援室に居るから、合流してて」

私は頷きもう一度階段を上った

すると前から若武が来たんだ

「あれ？若武…どうしたの？」

「柊に小塚を見て来いって言われたんだよ。こっちで調べたい事があるからって」

そうなんだ

「でも小塚君、悩んでるだけだったから学習支援室まで一緒に行こう。きっと直ぐに戻ってくるし」

「そうだよな」

うん、そうだよ

そして一緒に2階まで行き若武に着いて行った

若武と一緒に一番端にある学習支援室に来ると

中からガッシャンと何かが壊れるような音がした

それに続いてガンッという音もして泣き声も聞こえた

え………何っ！？

私はすっかり固まってしまったけど若武は

「上杉、美門！早く来い！」

そう叫んだ。そこで私は上杉君と翼が近づいている事に初めて気が付いた

「立花と若武、何してんの？」

「柊に何かあったみたいなんだ。中には柊が居るんだがさっきヤバい物音がした」

若武の説明を聞き上杉君がキリッと顳顬を動かした

「美門、隣の部屋見て」

翼がそっと隣の部屋を開け中の様子を伺う

「誰も居ない」

若武はとても真剣な目で翼を促した

「この部分の外はバルコニーだ。窓から出て部屋の中覗け！」

翼は即入っていき間もなく若武のスマートフォンが鳴った

「マジかよ……OK。戻って来て良いぞ」

スマートフォンを切り私と上杉君を見る

「ブラインドが降りてて中は見えないって」

あぁ…残念

「俺は今すぐ此処から入る。上杉、これ持って」

そう言いながら若武は上杉君にスマートフォンを投げた

「ドア開けたら何か部屋から出てくるかもしれねぇからアーヤを頼む」

若武はそう言うや否やドアの前に立ちノブに手をかけた

「開けるぞ、良いか？」

上杉君が私の前に立ち塞がるのと翼が戻ってきたのを確認し一気にドアを開いて飛び込んでいく

その瞬間私の耳に届いたのは緊迫した声

「柊っ！？どーしたっ！！」

翼と上杉君が即中に駆け込み私も慌ててそれに続く

部屋の中は茶碗が転がり椅子が倒れ魔法瓶が横倒しになっていた

そして壁際に苦しげに顔を顰め、涙を流している柊さんが居たんだ

きゃぁぁっ！