浜田中の秀才くん【探偵チームkz】 (ページ25)

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24 彩side ページ25

そう言ってから皆で一斉にに口を揃えた

「何がなんでも恋愛、彼女居なくちゃ楽しくないと思ってる若武、お前の世界は狭すぎる！やたら恋に憧れるのは小学生レベル。幼すぎ！」

それで若武はがぁーんとショックを受けテーブルに俯せて殆ど死んでいた

いつまで経ってもそのままなので黒木君が苦笑してこう言ったんだ

「では若武先生が起死回生するとっておきの事件を提供しよう。柊」

え、そんなのあるの？柊さんも知ってるの？

『あぁ……。今月の頭から今週にかけて図書館から本が盗まれてるんだって』

あぁ、それね。私はちょっと息を付いた

凄く地味だしもう二度と起こりそうもないから若武、生き返らないと思うよ

『今まで被害を出したのは北中、西中、市立羽場図書館。盗まれたのは新しい本ばかりで合計200冊。』

若武はムクっと頭を上げる

体はそのままで顔だけを此方に向けたんだ

「アーヤ、メモとれ」

あ、ちょっとだけ生き返ってる

「犯人の目的ってなんだろ」

私は部室で悠飛や柊さん、副部長が言っていた事を伝えた

「うちの部の結論では多分売却。それでこれから本が入ってきたら直ぐ学校の印鑑を押そうってなったんだ。そしたら売れないもの。何処でもそうすると思うから今後被害は出ないと思うよ」

若武はガックリ、再び項垂れる

やっぱり死んだ………

上杉君がその目に切れる様な光を瞬かせた

「だけどその犯人、見つけといた方が良くね？」

若武はまたもムックリと頭を擡げる

「だって200冊は確実に盗んでるんだしさ。野放しって訳にゃいかんだろ」

まぁそう言われればそうだけど……でも発展性が無いし先が見えてるよ

若武としてはイマイチだろうし動かないんじゃないかな

「よし！」

若武は大きな声を上げた

「我が探偵チームkz7の次の事件はこれだ！」

見ればすっかり起死回生、スックと背筋を伸ばしている

あ、何故か完全復活だ！

「事件名は図書盗難事件。直ぐに現場を調べよう！」

小塚君が首を横に振った

「時間が経ちすぎてるよ。犯行後生徒や関係者が出入りしてる筈だから現場はもう踏み荒らされてる。掃除もされてるだろうしね。何も出てこないと思う」

ん、直後だったら良かったのにね

でも不思議、若武はこんな地味な事件の何処を気に入ったんだろう

「若武、kzに7つけるのやめろ。超ウザイ」

睨む上杉君に向かって若武はアッカンベー