浜田中の秀才くん【探偵チームkz】 (ページ23)

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22 彩side ページ23

『ここまでの話をまとめて、んーと…みk…………翼』

柊さん、美門って言おうとしたんだね

翼に言われたのかな

『僕の問い、”正義の反対は何か”。この答えは？』

えーっと……”正義”って言うのは”人を助ける事”なんだよね

その立場的には正義の味方も悪者も同じ

って事は正義の味方を”正義”とする時

自然と悪者も”正義”になっちゃうんだ

正義の反対は正義…？

「もう一方の正義、でしょ？」

『ふふ、そう。正解』

もう一方の……か

『僕は今のところそんな結論に辿り着いてる。けど、いつかはこんな考えも変わっちゃうかもね』

人の感情は変わっていくものだもんね

『僕からは以上だよ』

「分かった。じゃ次アーヤな」

そう言われて私ははっとした

私……あの四字熟語以外に何も用意してない！

でも皆が自分の気持ちから生まれた話をしている時に知識だけを振り回すような話は恥ずかしいしみんなの心にも響かないに違いなかった

自分の気持ちが動いた話をしなくちゃ駄目なんだ

えっと…最近そんな事って何かあったかな……

夢中で考えていてはっと思いついた

「あの、北野町に出来た新しい図書館に興味持ってます。蔵書が多いっていう話なので行ってみたいと思ってるところ。何か面白いものを見つけたら報告します」

黒木君がちょっと笑った

「そこって恋する図書館って言われてるところだろ」

知ってるんだ！流石kzの情報源！

『それ、庭の中央に立っててさ。2羽の燕が向かい合って嘴をくっ付けてるんだよ。こんな風に』

尖らせた手と手を合わせる様にした柊さんはなんか可愛く感じた

だって翼ですら耳赤くして顔背けてるもん

『そしたらその合わせた嘴の間にハート型の空間が出来るんだ。そこから見えた相手と恋に落ちるっていう。通称、恋する燕。上杉、こっち向いて』

あ、もしかして………

上杉君……ノックアウトしちゃう………！

「なんだよ」

『バキューン！』o( ｡› .•｡)o

「っ！///」

やっぱり………

でも柊さん、ウインク付きとか……可愛い！！！

『とまぁこんな感じで恋に落ちちゃうのよね〜』(無自覚)

そこから柊さんは恋する燕に関する話を披露し、皆は目を点にして聞いていたけど話が終わるや否や一斉に口を開いた

「恋に落ちるっていうエビデンスエビデンス(科学的根拠)は？」

「ねーだろ」

「でもなんとなく面白そうだよ」

「まぁね。捩れた関係が生まれそうな気もするけど」