浜田中の秀才くん【探偵チームkz】 (ページ21)

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20 彩side ページ21

『じゃあ例えばね、正義の味方(ヒーロー)と悪者悪者(ヴィラン)が対峙してるとする』

ふむ

『勿論、正義の味方は悪者を倒そうとして殴ったり蹴ったりするだろ？』

そうだね、だって追い返す為ならしょうがないもの

『でも悪者が正義の味方を殴ったり蹴ったりすると批判されたり、逮捕されたり、捕まったりする』

そりゃそうだよ。だって悪いことしたんだもん

『でもそれって可笑しいでしょ？』

「何処が可笑しいの？」

柊さんが話し始めて1番最初に口を開いたのは小塚君だった

『だって正義の味方も悪者もしてる事自体は一緒なんだ。でも罰せられるのは悪者だけ。普通に見ると、それは”正義の味方だから”しょうがない、なんて思うんだ。…此処で考えてみて。”悪者”の気持ち』

悪者の気持ち……

悪者からしたら……自分達の邪魔をする正義の味方がとても邪魔なんだよね

だから殴ったり蹴ったりする

でも……それは間違いでしょう？

邪魔だからって言っても蹴ったりしてはいけないよ

『……考えた？』

柊さんの声で皆を見渡すと、皆も真剣に考え込んでいたようだった

あの翼と黒木君まで

『皆考え終わったようだね。はい、代表として立花、考えた事発表してみて』

え！？私！？

「アーヤ、発表だと。本当はリーダーの俺がしたいがこの話題は柊の話題だ。決定権利は柊にある。それにアーヤは国語が得意だから相手の気持ちを考えるのに1番向いているだろう」

若武がそんな事言うなんて珍しい……！！

「分かった」

よし…！

「まず、悪者が正義の味方を攻撃するのは自分達の行動を制御するから。邪魔されるから、だよね。だから殴ったり蹴ったりする」

でも………

「でも、私は邪魔だから、なんていう理由で殴ったり蹴ったりしてはいけないと思う」

やっぱり暴力は行けない事だよ

『そっか。ありがとう、立花』

いいえ！

『はい、今の立花を意見を聞いて思った事が僕にはあるのだけど……皆はどう？』

え？

すると黒木君と翼が挙手した

『じゃあまず黒木から』

「あぁ。まずアーヤは”邪魔だからっていう理由で殴ったり蹴ったりしてはいけない”って言っただろ？じゃあ正義の味方はどうなるんだろうなって」

あ！…たしかに

でも…それは市民とか一般人を助ける”人助け”の為だったり”自分を守る”為だからしょうがないんじゃないの？

『ありがとう、黒木。僕が言いたい事言ってくれたね。流石だ』