浜田中の秀才くん【探偵チームkz】 (ページ13)

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12 彩side ページ13

すると若武は急に固まり表情を失った。

え、何があったの？

私が興味津々でいると上杉君は参った…おいう風に首を横に振った

「コイツ、オウンゴールしやがったんだぜ」

はっ？

「それも、よりによって強烈なループシュートでさ。黒木が横っ飛びにジャンプして体で阻止しようとしたけど間に合わなかった。」

黒木君も溜め息をついた。

「結局、あれで負けたんだよな」

私はキョトン。

すると

『オウンゴールって言うのは間違って自分のチームのゴールにシュートをしてしまうこと。それも相手の得点になっちゃうんだ。簡単に言えば《敵に塩を送る》みたいな。』

頭上からそんな声が聞こえた。

この声って…

「A！！ホントに会えたね！」

翼が大きめの声で言った。

『まぁね。カフェテリアがどうとか言ってたから何処に居んのか探してたらこんな隅っこに居たとは…』

あはは…まぁ目立たない為にはこれしか無かったんだよなぁ…汗

「コイツ誰？」

若武が偉そうに言った。

「柊A。俺等と同じ浜田中の生徒だよ」

「「柊A…？」」

小塚君と上杉君の声が被った。

どうしたんだろう…？

「あ……柊Aって全国模試の上位をかっさらってる奴か！？」

えぇ！？そんなに！？

『初めまして、上杉和典、小塚和彦。…数の上杉に、シャリの小塚…だっけ？』

「初めまして、柊A。別名1位独占犯」

そんな名前付けられてたんだ…

『数の上杉にその名で呼んでもらえるのは光栄だな。…後、そこに居るのはウェーブの若武…かな？』

その名前も知ってるの…？凄いね…

「お前は誰なんだ！先に名前を名乗るのが常識だろ！」

『おっと…御免御免。僕の名前は柊A。宜しくね、ウェーブの若武クン。』(ﾆｺｯ

うわぁ…柊クンかっこいいなぁ

若武は満足そうに、でもどこか不満気な顔をし

「俺は若武和臣だ。kzリサーチ事務所のリーダーだ。」

『うん、知ってた』

え？

「知ってたってどういう事だ？」

『そのまんまだよ。kzっていう探偵組織が動いてるのは前々から知ってた。』

えぇぇ！？！？

「ホントかっ！？俺達も人に知ってもらえてたかぁ！！」

若武はどんどん気分が上がっていった。

あ、それより…

「若武、オウンゴールの事…」

『あぁ、そんな話してたね』

あ、柊クンも聞いてたのかな。