Je t'aime〜愛しの彼との短編集 (ページ11)

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『え、ちょ、いきなりどうしたの？』

初めてのことに困惑が隠せない。

するとバっと離れて、どこかに行ってしまった。

、、え、本当にどうしたの？？

また一瞬でこっちに戻ってきて、もう何が何だかわからない。

そしたらぐいっとスマホが差し出された。

「これ、オレのLINEの友達ね」

友達の数は50人で意外と少なかった。

「ちなみに女性はAちゃんとママだけ。」

なんで？と頭にクエスチョンマークを浮かべた私を置いて、話はどんどん進んで行く。

「オレさ、実はAちゃんが初めて好きな子で、」
「初めて告白して、初めて付き合った、初めての子なの」
　

あーコレ言っててガチ恥ぃーじゃん笑と樹くんが目線を逸らす

、、、いやいやいやそんなことある？流石に、と思ったが、そっぽを向いている樹くんの耳が赤くて、自分の中で否定する材料がなくなった。

「そもそもAちゃんのことが好きだ、ってなってからどうすれば良いのか分かんなくて、全部友達に聞いたんだよね」

めっちゃ色んなもの奢らされたわ笑と、くしゃりと笑う樹くん

「でも、1番最初にこれだけはちゃんとしないとって思って」

「女の子は、全員切った」

『え、？』

「本気で恋愛するって決めたから」

あまりにも真剣な表情と、今告げられた事実に思いっきり頭を殴られたような衝撃を受ける

「あ！絶対疑ってるべ！笑」

驚愕の事実に混乱して口を開けたまま固まった私を見て疑っていると思ったのか、少しおちゃらけながら話し始めた。

「オレのバカみたいに遊んでた過去のせいでAちゃんに迷惑がかかんないように、1人1人にちゃんと話しに行ったの」

「一時期オレ、顔中絆創膏だの湿布だの付けてたときあったっしょ？それ、ことごとく女のコ達にやられた笑」

最初はオレの友達がさ、あっ、ソイツ北斗っていうんだけど最初全然取り合ってくれなかったんだよね。でもオレが段々傷だらけになってくとさぁ、やっと信じてくれて笑！あと高地っていう奴もいるんだけどね、ソイツなんかきょもが貼ってくれた湿布と絆創膏にアンパンマン描いてきやがって！こんなんじゃ外歩けねぇよ！って言ったらもともと顔面の8割が埋まってたら通りすがる人全員なにごと！？って振り返るぞ！って言われて、確かにオレも振り返るわって超納得したんだけどさ、だからと言って…

凄く楽しそうに、つらつらと樹くんが話していくから

『ちょっっと待って』

一回タンマを使わせてもらった