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「だったら話は早いね。僕と別れてくれないかな…?」
「え…?」
「だから、僕と別れてほしい」
何回も言わせないでよ、涼 介。
僕だって本心で言ってるわけじゃない。
今にでも、撤回して抱きしめてほしいし、抱きしめたい。
「ど、うして…?」
「もう、疲れちゃったの。所詮そんなもんだったんだよ」
「そんなもんって、なんだよ?」
涼 介の声が震えてるのがわかる。
「そのまんまだよ。もう好きじゃないってこと。もう、疲れたの!」
思ってもないことを言う。
だんだん感情的になってくる。
「なんでだよ!この間まで、一緒に手、繋いで飲みに行ったり、お互いの家行き来したり、普通だっただろ!」
「それに…、知 念言ってくれたじゃん。好きだって」
好きだよ、大好きだよ。
今も変わんないよ、世界で1番愛してるよバカ。
「それは…もう好きじゃなくなった」
「そんな泣きながら言われても説得力ねぇーよ!」
「え…」
泣いてる?
自分の頬を触ってみた。
なんで僕…。
泣くつもりなんて、
悲しくないよ、ぼく。
うそ、悲しいよ。
だけどもうぼくは、涼 介を愛せない。
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作者名:梨香 | 作成日時:2017年12月10日 23時