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一応、芸能人だから
という理由で、裏口から入った。
「別に裏から入らなくても…」
「人気俳優が病院にいただなんて思われてもいいんですか?」
マネージャーが言ってきた。
確かに、今はSNSとかで情報が拡散されてしまう世の中だから。
ファンのみんなに心配もかけたくないし。
裏口から入って正解だったみたい。
病院に入るとすぐ診察室に案内された。
「はじめまして、薮 宏 太と申します。今日はどうしましたか?」
優しそうな笑顔で話しかけてきた。
よかった、怖い人じゃなくて…。
僕は今までにあったことを説明した。
「まだ、目が見えにくくなってからそんなに経ってないので病院はまだいいかと思ってたんですけどね」
「診察は早いうちが1番です。何かあったら遅いからね」
そこから色々な検査とかを受けた。
再度診察室に呼ばれた。
「知 念さん。…恐らく網膜動脈閉塞症だと、思われます」
「網膜動脈閉塞症…?」
「はい、網膜に血液を送っている動脈が詰まり、網膜の細胞への血流が遮断されてしまう病気です」
「…つまり…?」
「簡単に言うと、目が見えなくなってしまう可能性があるということです」
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作者名:梨香 | 作成日時:2017年12月10日 23時