21話 決まらない ページ22
少し待てば彼女に了承を得た父親が戻ってきた。これで完全にこの犬は私の家で飼われることになる
いくら飼い主が見つかるまでと言っても、実際は野良犬かもしれないし、どうかも分からない
ただここで暮らしていく以上、この犬にとって環境はいいんだろうけど
犬の散歩、面倒臭いなあ
それにここまで懐いてくると、どうしようもない。
犬は賢いと言うけど、それが全部とは言いきれない。中には私みたいに出来損ないがいる筈なんだ
コイツが賢いかなんて、分かるわけないじゃないか
兎に角、この犬の飼い主をさっさと見つけ出し、居なかった場合は最低限の事しかしない事にする。私が飼いたくて飼ったわけじゃないんだから
｢そう言えば、この犬の名前は何にする？｣
｢…なんでもいい｣
｢なんでもいいって…、決めてやらないとこいつも可哀想だろ？｣
じゃあアンタが決めればいい。どうせネーミングセンス無さそうだけど。ないよりましなのだろう、私はゴメンだ
｢ポチはどうだい？｣
｢…｣
｢…｣
急なお爺さんのネーミングに黙り込む私たち。ポチ、ポチってなに。なんでそんなにも常識かつ絶対に言うであろう名前を軽々と言ってのけた彼はさすが大物と言うべきか、
父親以上にネーミングが悪い。
この調子だと決まりそうにない。とりあえず犬を部屋にあげて、まず汚れている毛をお風呂場のシャワーで洗ってあげた。
犬にしては珍しく、とても落ち着いている。もしかしたらこの犬は賢い分類にはいってる奴なのかもしれない(現段階では)
ゴシゴシ洗っていると、あることに気がついた
｢アンタ、オスなんだね｣
オスについているものがあった。オスと決まればそれらしい名前が付くかもしれない
もうポチ以外なら、なんでもいいけど
洗い終えて毛を乾かしリビングに行くと、机に座る大人二名が真剣な顔つきで何やら話していた。
ここは引くべきか、折り返そうと部屋を出ようとした時｢わん｣と犬が吠えそれのせいで二人がこっちを見たのだ
完全に気配を感知され、ここに居ざるおえなくなった私は諦めて彼らの間に入る。勿論拒否を置いて
きっとこの人たちが話してたことは、名前に付いてなのだろう
｢A、父さんたちが話し合って考えたんだが…｣
｢それがどうもいい案が浮かばなくてね｣
だから私が思った通り名前なんて付けなくていいのに。
犬なんて所詮全部一緒なくせに、よくそんなにも真剣になれるね
22話 逃げることは許されない→←20話 飼うことになりました
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蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
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