ドライな恋

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4月になり、私は教師になった

小学校教師として今日から生徒の前に立つ。
桜が咲いている校庭を抜けると子供たちの声



A「今日からお世話になります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします！」



職員室は今まで用事がないと入らなかったのに、今では仕事の場となった。
ほかの先生に挨拶をし、自分のデスクを紹介された。



A「あ、あの…よろしくお願いしますっ」


綾野「こちらこそ！今日から激務ですけど頑張りましょ！A先生！」


A「あ、はい！」



綾野「分からないことあったらなんでも聞いてね、あ。3年1組担任の綾野です！」


A「あ、じゃあ隣のクラスだ…私3年2組です」


綾野「各学年2クラスしかないからね〜、頑張っていきましょう笑」



隣の席で明るい笑顔で挨拶をしてくれた綾野先生
体育会系なんだろうな…という感じで、熱血なのか
すごい熱を感じる


ふと綾野先生のデスクを見ると、溜まりに溜まったプリントがある中1枚のシングルCDが飾っていた


A(King…Gn……え)



KingGnuって…え？
私も持ってる、ソレ。え、ファンなの？
てことは、あの4人を知ってるってこと…？



さすがにいきなり聞く訳にも行かず、聞くタイミングを失ってしまった




＿＿＿＿＿＿＿



4月10日

始業式が行われ、生徒の前でようやく挨拶をした
クラスにいる一人一人の顔をいち早く覚えたくて、何回も名前を呼んで沢山話した


A「みんな気をつけて帰るんだよ〜」


「先生ばいばい！」「またあした〜！」


A「はーい、さようならでしょー笑」



綾野「Aせーんせいっ 今ちょっといいですか？」



A「綾野先生、どうされましたか？」



綾野「今日親睦会があるんですけど行きません？あ、ちなみにほむら先生も来られるそうです」



ほむら先生とは、新卒の私と同期で
理科だけを担当している先生

いつも理科室にいて、あまり顔を合わせないけど
せっかくの同期ならこの機会に仲良くなりたい



A「参加させていただきます！」




＿＿＿＿＿＿＿


A「てことでごめん……」



新井「しゃーないしゃーない、また今度行こ。Aが上手くいってそうで安心したよ」



A「隣のクラスの先生がいい人でさ、世話焼いてくれる人でほんと恵まれたな」



新井「遊もAによろしくだって。じゃ、頑張ってね！」



A「ありがとう〜っ」

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